ブルベも始めました

2016年からブルベも始めました。

BRM112和歌山600km

去年はSRを取るのに10月までかかったが,今年は6月までに取らなきゃいけない。去年2度も失敗した600kmブルベをなるべく早めに完走しておきたい。ということでシーズン開幕戦で,まだ身体が自転車に乗りなれてないのに600km。しかも午前4時半スタートと寝坊しないかとプレッシャー。なんとか寝過ごさずに受付開始直後にスタート地点に到着。

真冬のブルベ用にASSOSの真冬用グローブとソックス,おたふく手袋のイヤーウォーマーとネックウォーマーを新規投入。手足とベースウェアにFinetrack,mont-bellのジオラインにメリノウール重ね着で汗冷え防止。

路面凍結の心配はなさそうで,雨も南紀は通過前に止みそうということで天候はそんなに悪くなさそう。PC5に20時半に着ければ4時間くらい寝ることを目安にスタート。スタートからは集団で固まってるので,それを前方に見ながら後ろでひらひら走る。だんだんと明けてくる東の空を見ながら走っていると,だんだんとペースがあがってくる集団に対して足が回らずついていけなくなる。ひとりになるとダラダラ走ってしまうのだが,まだ後方から追い抜いていく集団がやってきてくれたので,目標ができてピシッと走れた。

PC1は大混雑の直後ぽく,駐車場はいっぱいだがレジはすんなり通れたし,トイレも待たずに済んだ。朝食におにぎり2個買って,1個はその場で食べてもう1個はシャリポケに詰め込んで再スタート。ゆるい上り基調で,軽めのギアで回しながら走っているとやっと手が温まってきた。PC1の前までは指先がしびれるくらい寒くて,ASSOSでも無理なのかと思ったが,単に血が巡ってなかっただけなのかも。足先は全然寒くない。イヤーウォーマーはちょっと汗ばむくらい防風防寒が効いている。ネックウォーマーも防風性があるので,顔まで隠せて寒くない。ただ防風性が高いので口を覆うと息がしにくい。

高見山の上りの入り口の気温が-1度。路面は乾いているので凍結の心配はない。6%程度の一定の斜度で登っているのでペースはつかみやすい。頂上を抜けて,有人の通過チェック1。私の頃は曇りだったが,その後雪が舞うくらいまで天気が悪化したそうで寒い中ご苦労さまです。高見山を下って,PC2までも下り基調のはずなのだが路面があれ気味であまりスピードがのらない。やはり身体が長時間の運動になれてないのか,ペースがあがらない。小雨が降ってきた。レインウェアを着るほどでもないが,長時間続くとウェアが濡れてしまいそうな微妙な雨量。PC2につく頃にはそこそこの雨量になってきた。まずはPC2で昼食。きしめんがうまい。汁まで飲んで温まって,レインウェアを着て再スタート。伊勢市に入る頃には雨があがって,しばらく水分を飛ばすために着たまま走って,信号待ちの間に脱いでサドルバッグの上にしばっておく。伊勢神宮の周辺は大混雑で,ストレスフルな環境。赤福ぜんざいを食べたい気持ちもあったのだが,睡眠時間を稼ぐために先を急ぐ。伊勢市を通り抜けて鳥羽市に入りPC3に到着。

寒さのためか2時間ほどしか経っていないのに空腹感が強い。あんまんとホットミルクで休憩。なんとかグロス20km/hは維持できていることを確認。ここから先はアップダウンが続く海岸線を走ることになるので,時間は稼げそうにない。近鉄の線路から外れて,また人里から離れた道を走る。標高差50mくらいのアップダウンが繰り返される。登りは頑張らずにさっさとインナーに落として淡々と走る。下りはアウターに入れてちょっとでも時間を稼ぐ。日が沈んで暗くなった頃にPC4に到着。ここのファミマはきしめんもうどんもなかった。仕方がないのでカップ麺にしたが,カップ麺よりもチルド麺のほうが美味しい。

尾鷲のまばゆく見える街なかを通り過ぎて,ちょっと歯ごたえのある登りをダラダラと通り過ぎると,湾沿いにぐるぐる回される感覚に陥る。前に向かって進んでいるはずなのに,似たようなカーブが続くので周回している気分。道を間違えたかと思ったくらい。PC5が近いはずなのに,PC5への道がわからない。よく見ると道の下をくぐって降りた先だった。結局予定よりも1時間遅れでPC5に到着。ドロップバッグを受け取り,暖房の効いた部屋で弁当と味噌汁の夕食。予約しておいた4人部屋に入ると先着したひとが寝ていた。湯温の不安定なシャワーで身体を洗うと股擦れの箇所が痛い。オロナインを塗って,歯磨きして1時にバイブをセットして寝る。

目覚ましが起動する直前に目が覚める。午前3時まで寝ても大丈夫なはずだが,2度寝するくらいなら前に進んだほうがいいだろうと,荷物をまとめて再スタートする。着替えやカイロを貼ったりと準備の手際が悪く,再スタートは1時半。まだ駐輪スペースには自転車がぎっしりと残っている。寝起きの直後なのでペースはまったくあがらず,海岸線沿いブラインドコーナーだらけの1車線の道をびびりながら走る。熊野市市街地に入った頃から平坦になり,身体も起きて快調に走れる。やっと身体がなれたのか,足が回る。こんな道だけで600kmブルベつくってくれないかなと思いながら,あっという間に通過チェック2のローソンに到着。店員さんがブルベ慣れしている方で,レシートのあとにボールペンを渡してくれるし,イートインでアンパンとコーヒー食べていると空調の温度聞いてくれる。毎年やってくるブルベ参加者を楽しみにしてくれているようだった。「今年は例年よりも早めの開催なんですね」と聞いてくるのでPBPとかの話をして,ちょっと気分が盛り上がった。礼をいって再スタート。

県境を越えて和歌山県に戻ってきた。新宮市の市街地を抜けて,那智の滝に向かって昇る。路上の気温計は4度なので凍結の心配はなさそう。昨日の雨で路面は湿っているので,これで氷点下だったら登れなくなるところだった。たかが200mくらいの登りなのに,いつまで続くんだろうと思えるくらい遠かった。フォトチェックの写真を撮って,下りはあっという間。3人とすれ違う。だんだんと夜が明けてきて,串本までの看板が見える頃には日の出の時間。海岸線に三脚でカメラ構えているひとたちが群れていた。向こうの方に潮岬らしいものが見えているのだが,コーナーを抜けても抜けてもまだつかない。すっかり日が昇ったころにやっと通過チェック4のファミマに到着。あまり時間は稼げていないのだが,朝食はちゃんと摂る。

串本を出発して紀伊半島の西側になった途端に小刻みなアップダウンが繰り返される。しかも向かい風がだんだんと強くなってきた。距離にして500mほどの登りなのでダンシングでクリアできるひとならロスは少ないだろうが,シッティングでクルクルとしか登れないとまったく時間が稼げない。気温が上がってきて,暑さを感じるくらいになってきた。PC6につくまでの我慢と,下りはアウターで踏んで,登りは我慢を繰り返して,やっとのことでPC6に着いた。グローブを秋物の薄手に交換して,イヤーウォーマーとネックウォーマーを外した。涼しいくらいでちょうどいい。空腹感は相変わらず強いので,あんまんとコーヒー食べて再スタート。

向かい風はますます強くなって,下ハン持ってクラウチングスタイルのまま走らざるをえない。明日は首と腰が痛くなるだろうなと覚悟して,風に煽られながら走り続ける。御坊市に入るころには路面が荒れてきて,向かい風と路面抵抗のダブルパンチを食らう。一方で2年前の200kmブルベのコースと同じだったので懐かしい気分にもなる。3時間以上下ハン持ちっぱなしで,やっとPC7にたどり着けた。国道42号線は信号はさほど多くないが,交通量が多くて走っていると気疲れする。このままゴールしても終電かその1本前くらいにしかならないので,後泊のホテルを予約してネットで精算しておく。

また人里離れた山の方に向かうのだが,大した勾配でもないが向かい風と荒れた路面で進まなくなって気持ちが切れてダラダラ走ってしまう。路面がきれいになると,ちょっとやる気になるが,今度は傾斜が急になってくる。結局速度があがらないまま,町境になっているトンネルを抜けて下りに入る。下りといっても路面は荒れているし向かい風なので踏まないと進んでくれない。あと40kmくらいなのに,ペースがまったあがらない。もう一度海岸線に出るとあとは200kmブルベのコースと同じ。わかっているコースは気楽なのだが,一方で夕方になって交通量の増えた国道42号線が本当につらい。一旦市道に分かれるのだが,再び合流してからは並走する自動車の速度が上がってる。やっとのことでゴールのデイリーヤマザキに到着。なんとか600kmブルベを攻略できた。本数の少ない600kmが片付いたので後の予定が楽になった。

沿道で楽しそうに遊んでいるひとたちを尻目に自分は何やってるんだろうと思いながら,受付の和歌山館でレシートと写真のチェックを受けて完了。その後すっかり日が暮れて真っ暗になった国体道路を走ってホテルにチェックイン。