ブルベも始めました

2016年からブルベも始めました。

BRM224四国200km

AR四国のシーズン開幕。去年は抽選落ちだったが今年は定員ぴったり。上戸うどんでかけうどん食べてから集合場所の一宮公園に到着。

まだ2月なので凍結しそうな山岳は入ってなくて,香川県なので五色台と屋島越えればあとはアップダウンの連続。去年のBRM1007の累積獲得標高3879mから1700m低くなっているので楽勝だろうと思っていた。

序盤は平坦で気持ちよく走れるが,下りの気持ちよさにうかれて23km地点の右折を忘れて直進2km。戻りはゆるい登り2kmでコースに復帰。幹線道を外れて生活道に入るので,抑え気味に走らざるを得ない。丸亀市街地で信号で順調に止められる。交通量も多いので精神的にしんどくなってきた。宇多津,坂出と抜けるとやっと信号から開放されて,五色台が見えてきた。ケイデンスを意識して登っていると,意外と進んでいるような気がして,ちょっと登り速くなったんじゃないかとうぬぼれてたら,後続の人にあっさりと追いつかれてがっかり。白峰寺のところにサイクルステーションがあったので,トイレ休憩。そこからちょっと登って下りへ。フォトチェック1の根来寺は下り道からちょっと登ったところにあって,せっかく下ったのに登らされる。

下り終われば,高松市の海岸沿いを走って,また生活道に突入。ボールが横道から飛び出したら,直後に子供が飛び出てくるという飛び出し事故映像そのままのような光景に出くわす。生活道を抜けたら屋島への登り。アスファルトから砂利だけが残ったような荒れた路面で進まない。途中で対面通行のための信号機もあった。登りだと信号が変わるまでに登りきらなければならないので,ペースあげなきゃいけないのがつらい。五色台よりも屋島は低いが傾斜が急なのでつらい。5%くらいなら快調に登れるが,7%超えるとケイデンスが下がる。やっと山頂が見えて,駐車場の横から入ってフォトチェック2。下りはあっという間。この後はしばらく平坦かと思ったが,フォトチェック3の四国最北端の碑が近づくにつれてアップダウンが続き出す。四国最北端の碑は海岸線にあるが,県道が登ったところにあるので,碑のところまでは下るのを躊躇する斜面。ちょっとびびりながら下って地味な四国最北端の碑の撮影完了。そして,今度は激坂のコンクリート路面をダンシングしながらやっとのことで県道に復帰。そこからもアップダウンが続いて,結構きつい。10月の四国1000kmもここに来るのだが,ちょっと嫌になった。

やっと国道11号線に入って楽になると思ったが,再び生活道に入るところでミスコース。まさかと思うような細い道を抜けて,国道11号線に復帰。もうすぐPC1に着くと思ったが,意外と遠い。心配になってキューシートの距離を確認。時間が稼げないままPC1に到着。昼過ぎということもあって弁当はほとんどなかった。しょうがないのでパンをプリンで流し込む。ここからはゆったりとしたアップダウンなので気持ちよく走れると思ったら,うっかり左折せずに道なりに走ってしまう。気がついたときには5kmミスコース。ミスコースがわかるまでは快調に走っていたのに,ミスコースとわかってからはケイデンスが一気に下がる。コース復帰して走っていくと,どんどんと山に向かって登っていく。後半のコースプロフィールを甘く見ていた。アップダウンというよりも本格峠越えコース。しかも道が細くて荒れてる。都合4ヶ所の峠らしいところを通って下ってPCに到着。

残り35kmなので,ボトルへの補給とパンだけ食べて再スタート。ここからは本当に下り基調だと思っていたら,満濃池周辺は10%の看板があってもう勘弁してくれという気分。そこを抜けるとあとは本当の本当に下り基調からの平坦コース。豊浜の看板が見えてきた。結局日没までのゴールはできず,日が沈んで一気に気温が下がってくる。寒いのでケイデンスあげて温まりたいが,脚が残っていない。完全に日が沈んで夜になった頃にゴールに到着。去年のBRM1007よりも時間がかかった。ミスコース分を差し引いても,後半の柏原渓谷がきつかった。BRM324のほうが後半にきつい登りがなくて楽。先着や後着の参加者たちとしばらくだべっていると,主催者が戻ってきたので受付完了。

 

BRM210高知400km

交通事故によって参加者が命を落とされました。ご冥福をお祈りします。

 

昨年は終盤路面に積雪して参加者のゴールを阻んだ伝説だったが,今年は未明頃から降雨の予報。始発待ちになってもなるべく早く帰り着きたい。PBPのためにSRを目指す後輩も参加。序盤の高知市内を抜けるまでは信号林で止められる。郊外に出るとゆるくアップダウンが続く。仁淀川を渡って土佐市に入る。東の空が明るくなって,だんだんと交通量が増えてきた。市境のトンネルを抜けて須崎市に入って通り抜け,トンネルを抜けて中土佐町へ。PC1は開店前だったので,写真撮って上ノ加江の登りに。序盤は路面はまぁまぁだったが上にいくにつれて路面が陥没してたり,落石が大きくなってきた。それでも抑え気味に走って上ノ加江隧道に。ここから下りというところで後輩の自転車から破裂音。トンネルを抜けたところでパンク修理だが,1本目のチューブに空気が入らない。あきらめて2本目に交換しなおし。下って窪川から四万十川沿いを快調に走って,道の駅四万十大正でトイレ休憩。再スタートして30km先のPC2まで1時間強ってところか。途中で先頭代わるとついていけなくなる。じわじわと距離が開いていく。やべぇと思うのだがケイデンスがあがらない。距離が開かなくなったので,こらえながら走っていくとPC2の手前でなんとかおいつけた。

PC2は去年のBRM428四国400kmのルート上にもあったが,その時は昼飯前だったので寄らなかった。今回はPCだしちょうど昼飯時ということで,食堂で牛すじ丼を食べたあと,売店で補給食にまんじゅう買った。AR四国の副代表がコース試走で立ち寄っていたが,ジャージ姿の副代表しか見たことなかったので,最初はどこかで見たような気がするひとがこちらに向かって手を降っているとしか認識できなかった。

通過チェックで佐田の沈下橋に向かう途中で後輩が再びパンク。サイドカット跡が原因だったようなのでタイヤブート貼り付けて再スタート。しばらくすると今度はスローパンク。チューブをみると小さな穴が開いていた。タイヤ本体をチェックしても,原因となるような異物が見つからない。とりあえずチューブ交換は行った。さすがに1日4回チューブ交換していると手際がよくなってくる。

いまなら中村の自転車屋でタイヤ交換できるが,余分に走らなければならない。チューブ交換だけならタイヤに残った異物でまたパンクする可能性がある。この2択でなるべくトラブルを減らそうと思って,まずは自転車屋に700cのタイヤがあるか確認の電話を入れて,コースを外れて中村市街地の自転車屋へ。タイヤを交換したのでトラブルの種がなくなった。あとは走るだけ。コースに戻って佐田の沈下橋で写真撮影。てっきり集団最後尾かと思ったら,まだ後続がやってくるのでちょっと安心した。

四万十川を河口に向かって走って,土佐清水市に向かって曲がると,警察官が誘導している。聞いてみるとトンネル内で事故のため迂回してくれとのこと。この迂回路がきつめのアップダウンが繰り返されて,路面があまりよくない。1車線しかない箇所が多くて迂回してくる上り下りの自動車でところどころ渋滞している。登りでかいた汗が流れて目にしみる。たぶん下ノ加江のローソンのところに抜けるみちなんだろうけど,海岸線をくねくねと曲がらされアップダウンが加わりいつになったらつけるのだろうかと気が滅入ってきた。なんとか夕日に照らされたローソン土佐清水下ノ加江店にたどり着いた。エナジードリンクでちょっと気分転換。

まだ日が残る中で走る以布利は,逆コースということもあってまったく雰囲気が違う。これまでは真っ暗闇だし疲れているのでスピード乗らないなと思っていたが,結構なアップダウンだった。すっかり日が落ちて暗くなった足摺岬に到着。通過チェックの万次郎の湯は賑わっていた。再スタートして土佐清水の市街地を抜けて,竜串手前のローソンで晩飯。ここから宿毛まではわりと平坦で,脚が回るようになってきた。といっても昼間と比べれば1割くらい速度はおちてる。宿毛湾の向こう側に街の明かりが見えてくるとほっとする。PC3で眠気防止にコーヒー投入。

ぽつぽつと雨が降ってきた。天気予報だと黒潮町くらいで本降りか。遠くに中村市街地の明かりが見える。ペダルを回し続ければいつかは着く。中村市街地を通り抜け,黒潮町に入った頃には路面は完全に濡れて,冬らしいしとしとと雨が降るようになってきた。ローソンに入ってテムレスとニットの手袋を買う。ツールケースに入れていたニトリル手袋をつけて,その上に防寒用のニットの手袋をはめて,さらにテムレスをつけて冬用防水手袋セット。レインウェアも着て雨装備。

四万十町との境の峠はきついという印象があるが,今回は楽だなと思ったら全然ペースがあがってなかった。PC4に到着したが,イートインコーナーが閉鎖されていて休めなくて辛い。そもそも店内に入る前に手袋セットを外すのがめんどうくさい。外した手袋セットをつけ直すのはもっとめんどうくさい。再スタートしたがあまりの寒さに,ローソンにより直してカイロ5枚買って,胴体に3枚,背中に2枚つける。これでちょっと温まる。温まっておかないと七子峠の下りに耐えられない。下りは寒いのでなるべく早く終わりたいが,早く終わろうとするとますます寒くなる。やっと下り終わり,ちょっとした登り下りを挟んで須崎市に到着。あと40km弱。

須崎市から土佐市に抜ければあと大した登りはなく,下り基調になるのだが,この寒さだと下り基調だと身体に熱が入らなくてつらい。結局土佐市高知市でコンビニ1回ずつよって,コーヒー飲んで手と身体を温めて,やっとゴールに到着。しばらくすると後輩もゴール。

 

 

 

 

 

 

 

 

BRM112和歌山600km

去年はSRを取るのに10月までかかったが,今年は6月までに取らなきゃいけない。去年2度も失敗した600kmブルベをなるべく早めに完走しておきたい。ということでシーズン開幕戦で,まだ身体が自転車に乗りなれてないのに600km。しかも午前4時半スタートと寝坊しないかとプレッシャー。なんとか寝過ごさずに受付開始直後にスタート地点に到着。

真冬のブルベ用にASSOSの真冬用グローブとソックス,おたふく手袋のイヤーウォーマーとネックウォーマーを新規投入。手足とベースウェアにFinetrack,mont-bellのジオラインにメリノウール重ね着で汗冷え防止。

路面凍結の心配はなさそうで,雨も南紀は通過前に止みそうということで天候はそんなに悪くなさそう。PC5に20時半に着ければ4時間くらい寝ることを目安にスタート。スタートからは集団で固まってるので,それを前方に見ながら後ろでひらひら走る。だんだんと明けてくる東の空を見ながら走っていると,だんだんとペースがあがってくる集団に対して足が回らずついていけなくなる。ひとりになるとダラダラ走ってしまうのだが,まだ後方から追い抜いていく集団がやってきてくれたので,目標ができてピシッと走れた。

PC1は大混雑の直後ぽく,駐車場はいっぱいだがレジはすんなり通れたし,トイレも待たずに済んだ。朝食におにぎり2個買って,1個はその場で食べてもう1個はシャリポケに詰め込んで再スタート。ゆるい上り基調で,軽めのギアで回しながら走っているとやっと手が温まってきた。PC1の前までは指先がしびれるくらい寒くて,ASSOSでも無理なのかと思ったが,単に血が巡ってなかっただけなのかも。足先は全然寒くない。イヤーウォーマーはちょっと汗ばむくらい防風防寒が効いている。ネックウォーマーも防風性があるので,顔まで隠せて寒くない。ただ防風性が高いので口を覆うと息がしにくい。

高見山の上りの入り口の気温が-1度。路面は乾いているので凍結の心配はない。6%程度の一定の斜度で登っているのでペースはつかみやすい。頂上を抜けて,有人の通過チェック1。私の頃は曇りだったが,その後雪が舞うくらいまで天気が悪化したそうで寒い中ご苦労さまです。高見山を下って,PC2までも下り基調のはずなのだが路面があれ気味であまりスピードがのらない。やはり身体が長時間の運動になれてないのか,ペースがあがらない。小雨が降ってきた。レインウェアを着るほどでもないが,長時間続くとウェアが濡れてしまいそうな微妙な雨量。PC2につく頃にはそこそこの雨量になってきた。まずはPC2で昼食。きしめんがうまい。汁まで飲んで温まって,レインウェアを着て再スタート。伊勢市に入る頃には雨があがって,しばらく水分を飛ばすために着たまま走って,信号待ちの間に脱いでサドルバッグの上にしばっておく。伊勢神宮の周辺は大混雑で,ストレスフルな環境。赤福ぜんざいを食べたい気持ちもあったのだが,睡眠時間を稼ぐために先を急ぐ。伊勢市を通り抜けて鳥羽市に入りPC3に到着。

寒さのためか2時間ほどしか経っていないのに空腹感が強い。あんまんとホットミルクで休憩。なんとかグロス20km/hは維持できていることを確認。ここから先はアップダウンが続く海岸線を走ることになるので,時間は稼げそうにない。近鉄の線路から外れて,また人里から離れた道を走る。標高差50mくらいのアップダウンが繰り返される。登りは頑張らずにさっさとインナーに落として淡々と走る。下りはアウターに入れてちょっとでも時間を稼ぐ。日が沈んで暗くなった頃にPC4に到着。ここのファミマはきしめんもうどんもなかった。仕方がないのでカップ麺にしたが,カップ麺よりもチルド麺のほうが美味しい。

尾鷲のまばゆく見える街なかを通り過ぎて,ちょっと歯ごたえのある登りをダラダラと通り過ぎると,湾沿いにぐるぐる回される感覚に陥る。前に向かって進んでいるはずなのに,似たようなカーブが続くので周回している気分。道を間違えたかと思ったくらい。PC5が近いはずなのに,PC5への道がわからない。よく見ると道の下をくぐって降りた先だった。結局予定よりも1時間遅れでPC5に到着。ドロップバッグを受け取り,暖房の効いた部屋で弁当と味噌汁の夕食。予約しておいた4人部屋に入ると先着したひとが寝ていた。湯温の不安定なシャワーで身体を洗うと股擦れの箇所が痛い。オロナインを塗って,歯磨きして1時にバイブをセットして寝る。

目覚ましが起動する直前に目が覚める。午前3時まで寝ても大丈夫なはずだが,2度寝するくらいなら前に進んだほうがいいだろうと,荷物をまとめて再スタートする。着替えやカイロを貼ったりと準備の手際が悪く,再スタートは1時半。まだ駐輪スペースには自転車がぎっしりと残っている。寝起きの直後なのでペースはまったくあがらず,海岸線沿いブラインドコーナーだらけの1車線の道をびびりながら走る。熊野市市街地に入った頃から平坦になり,身体も起きて快調に走れる。やっと身体がなれたのか,足が回る。こんな道だけで600kmブルベつくってくれないかなと思いながら,あっという間に通過チェック2のローソンに到着。店員さんがブルベ慣れしている方で,レシートのあとにボールペンを渡してくれるし,イートインでアンパンとコーヒー食べていると空調の温度聞いてくれる。毎年やってくるブルベ参加者を楽しみにしてくれているようだった。「今年は例年よりも早めの開催なんですね」と聞いてくるのでPBPとかの話をして,ちょっと気分が盛り上がった。礼をいって再スタート。

県境を越えて和歌山県に戻ってきた。新宮市の市街地を抜けて,那智の滝に向かって昇る。路上の気温計は4度なので凍結の心配はなさそう。昨日の雨で路面は湿っているので,これで氷点下だったら登れなくなるところだった。たかが200mくらいの登りなのに,いつまで続くんだろうと思えるくらい遠かった。フォトチェックの写真を撮って,下りはあっという間。3人とすれ違う。だんだんと夜が明けてきて,串本までの看板が見える頃には日の出の時間。海岸線に三脚でカメラ構えているひとたちが群れていた。向こうの方に潮岬らしいものが見えているのだが,コーナーを抜けても抜けてもまだつかない。すっかり日が昇ったころにやっと通過チェック4のファミマに到着。あまり時間は稼げていないのだが,朝食はちゃんと摂る。

串本を出発して紀伊半島の西側になった途端に小刻みなアップダウンが繰り返される。しかも向かい風がだんだんと強くなってきた。距離にして500mほどの登りなのでダンシングでクリアできるひとならロスは少ないだろうが,シッティングでクルクルとしか登れないとまったく時間が稼げない。気温が上がってきて,暑さを感じるくらいになってきた。PC6につくまでの我慢と,下りはアウターで踏んで,登りは我慢を繰り返して,やっとのことでPC6に着いた。グローブを秋物の薄手に交換して,イヤーウォーマーとネックウォーマーを外した。涼しいくらいでちょうどいい。空腹感は相変わらず強いので,あんまんとコーヒー食べて再スタート。

向かい風はますます強くなって,下ハン持ってクラウチングスタイルのまま走らざるをえない。明日は首と腰が痛くなるだろうなと覚悟して,風に煽られながら走り続ける。御坊市に入るころには路面が荒れてきて,向かい風と路面抵抗のダブルパンチを食らう。一方で2年前の200kmブルベのコースと同じだったので懐かしい気分にもなる。3時間以上下ハン持ちっぱなしで,やっとPC7にたどり着けた。国道42号線は信号はさほど多くないが,交通量が多くて走っていると気疲れする。このままゴールしても終電かその1本前くらいにしかならないので,後泊のホテルを予約してネットで精算しておく。

また人里離れた山の方に向かうのだが,大した勾配でもないが向かい風と荒れた路面で進まなくなって気持ちが切れてダラダラ走ってしまう。路面がきれいになると,ちょっとやる気になるが,今度は傾斜が急になってくる。結局速度があがらないまま,町境になっているトンネルを抜けて下りに入る。下りといっても路面は荒れているし向かい風なので踏まないと進んでくれない。あと40kmくらいなのに,ペースがまったあがらない。もう一度海岸線に出るとあとは200kmブルベのコースと同じ。わかっているコースは気楽なのだが,一方で夕方になって交通量の増えた国道42号線が本当につらい。一旦市道に分かれるのだが,再び合流してからは並走する自動車の速度が上がってる。やっとのことでゴールのデイリーヤマザキに到着。なんとか600kmブルベを攻略できた。本数の少ない600kmが片付いたので後の予定が楽になった。

沿道で楽しそうに遊んでいるひとたちを尻目に自分は何やってるんだろうと思いながら,受付の和歌山館でレシートと写真のチェックを受けて完了。その後すっかり日が暮れて真っ暗になった国体道路を走ってホテルにチェックイン。

BRM1027広島600km DNF

先週に続いて600kmブルベ。身体は重いし,コースの予習をしている時間もほとんどなかった。AJ広島の動画を見て,要注意箇所とキューシートの赤字箇所だけはGoogleストリートビューで確認。「禁止」「歩道走行」「陸橋登る」の文字を見てすでに心折れそうになる。

装備としては先週とほぼ同じ。先週は頭が寒かったのでウールのビーニーキャップを追加。Goreのジャージはファスナーが壊れたので,CastelliのTransitionジャケットに交換。

今回の忘れそうになったものは相変わらずのetrex30xj。ステムの上に装備しているものなので,実際に忘れることはないのだが最後の最後に装備忘れが発覚する。今回忘れたものはブルベカードホルダー。電車に乗ったときに切符を入れておくのだが,それがないことに気づいたのは改札直前なので,スマホケースにブルベカードを入れておけばいいやとそのまま出発。その電車がパンタグラフ故障で岡山には直行できず坂出で乗り換えを強いられるとちょっとうんざりな前日移動。

午前4時半に起きて,三原駅前からスタート地点の須波まで自走。AJ広島は申込用紙やがなくて,番号を申告するだけなのでお手軽なのだが,他の団体だと義務付けられているものがないとちょっと不安だった。

ブリーフィングでも広島市街地の走り方と中国山地ではPCくらいしか電波が通じていないことが伝達される。電波時計で正確無比なスタートが切られる。

序盤は向かい風だけど,集団の後ろにいるのでそれほど気にならない。小刻みなアップダウンはあるが,先週ほどではない。竹原市との境界のちょっとした丘で集団が分離する。そのまま前方で走り続ける。脚は重いがなんとか進んでいる。前半の平坦で時間を稼いでおかないと仮眠取る時間がなくなるので,追い込み気味に走る。竹原市といえばたまゆらだが,当然寄り道している時間はない。竹原市を通過して呉市に入る。向かい風がちょっと強くなったような気がするし,アップダウンが険しくなった。広駅前の市街地ぐらいから信号が増えてきて,平均速度が落ちてきた。朝の通勤時間帯とかぶっていて,交通量が増えきた。最初の注意ポイントである休山トンネルの歩道走行は問題なく通過。呉市街地で明日のサイクリングしまなみの参加者らしい団体とすれ違う。身軽な装備で楽しそうだ。大和ミュージアムを通過するところで,AJ広島スタッフの動画撮影。

海田市に入るころにはダンプやタンクローリーが混じってきて,交通量がさらに増えてくる。一方で裏道を通るので路肩のほとんどない片側一車線に信号峠が加わって,走ることそのものがしんどくなってきた。前を走る人に追いつこうと思っても全然進まない。広島駅前に入る頃には車線が増えて走りやすくなった。広島城を右手に見ながら,第二の注意ポイントである,歩道走行に。駐輪場を兼ねてるような場所で,徐行しながら走るしかない。ブリーフィングでも注意があったイベント客がいたが,問題なく通過できた。そして原爆ドームを左手に見ながら通過し,太田川沿いをさらに南下するが,結構な向かい風。動画で上げられていた車止めを通り越してUターンして橋を渡って,海沿いのバイパスを走る。おおよそここまで1時間毎に平均時速が1km/h低下していっている。予想以上に市街地走行で時間が削られている。広島市街地を抜けてからは信号の数は減ったものの,やはり一定間隔で止められている。

そうしていると第三の注意ポイントのR2直進禁止の箇所で左側道に入る。そして,陸橋を渡って歩道走行し,三差路の信号待ちで左折車を見送ってから右折。しばらく走ると「岩国」の文字が見えて,そろそろ県境が近いことを示している。山陽本線跨線橋を渡ると,近接アラートがなる。etrexを見てもルートは直線を示している(ように見えた)。ちょっと先には先行しているひとが見える。そのまま直進して,中国山地らしいゆるく登り続けているコースに突入する。いままで信号と交通量に悩まされていたことと比べると,眼の前の登りに集中して走れることのほうが楽。一見平坦にみえるがちゃんと登っている道には苦しめられるが,自分のペースで走れている。弥栄ダムを過ぎていくつかトンネルを抜けると,すでに130kmを過ぎている,どう考えてもこの先にローソンはありそうにない。キューシートを確認すると,とっくに過ぎてしまっていたことが発覚。無駄足を踏んだことよりも,時間を失ったことのほうがショックだった。DNFの連絡をしようと思ったが,電波が通じてないので,とりあえずPC1に行こうと折り返す。やはりここまで結構登っていることがわかるくらい,帰りはスピードに乗って下れる。続々と参加者とすれ違う。「あー,やっちまった」という後悔で,下りといっても急ぐ気にもなれず,淡々を下って,近接アラートがなった十字路を右折するとローソンが見えた。ここまでおおよそ1時間のタイムロス。PC1のクローズにはまだ1時間以上の余裕があるのだが,この後が登りだらけなのを考えると仮眠時間はほとんど取れそうにない。まずはスタッフに電話してDNFの連絡。たぶんスタートした参加者の中では最短のDNFじゃないかな。

ちょうど昼時だったのでイートインで食事を済ませて,今日の宿泊先だったホテルのキャンセルの連絡。昼過ぎだったので,キャンセル料はかからずに済んだ。そして今日の宿泊先の確保。なんとか三原駅前にホテルが取れた。ここまで着た道を折り返すというのもありかもしれないが,あの信号と交通量をもう一度体験したくはないので,大竹駅から輪行三原駅まで乗り換えもあって,2時間以上かかった。今シーズン最後のブルベが大ポカで終わるという締まらない終わり方。

三原駅についてホテルにチェックインして,シャワー浴びた後寝落ちしてた。気がつくと,ほとんどの飲食店はしまっていた。結局グルメすることもなくコンビニ飯。でもゆっくり布団の上で寝られるのは幸せ。

翌日はスタッフの方がゴール受付を開始するまで時間を潰して,預けていた荷物を引き取る。その後は須波から瀬戸田まではフェリー。その後はサイクリングしなまみの参加者に紛れながら自走で帰宅。やはりサイクリングは1日150kmくらいまでで,夜はちゃんとたっぷり寝られるほうが楽しいことを久しぶりに体験した。

BRM1020神戸600km

午前0時スタートの神戸600km。今年の四国600kmをDNFしたのでSRがかかっている。累積獲得標高5668mなので昨年の四国600kmより3000m低い。四国の山の中ほど路面はひどくないだろう。問題は夜中の中国山地の冷え込み。5度対応でウールのアンダーウェアとGore Windstopperジャージ,レッグウォーマー,靴下は厚手のウール。

前日夕方にホテルにチェックインして22時まで寝る予定だったが,21時には目が覚めてしまってそのまま準備してHAT神戸に。後輩が人形焼を差し入れしてくれた。ブリーフィング,車検のあとスタート。

信号峠どころか信号の森のように,かたっぱしから信号に止められる。須磨区からはさらに登りが加わる。一つ一つの登りの距離は短いが傾斜がきつい。西区に入ると傾斜はゆるやかになるがゆったりとしたアップダウンにかわる。神戸市を抜けるとやっと平坦基調になる。やっとのことでPC1に到着。

しばらく走ると見覚えのある景色になって,昨年の神戸300kmのコースを通る。その時のPC1だったコンビニで休憩。戸倉峠に向けての登りに入るが,北海道のようにゆるい登りがずっと続く。平坦のつもりで走ると全然進まないので焦るパターン。しかもだらけてきてちょっと眠くなる。音水湖にむけて傾斜がちょっと急になってトルクかけて登れるとむしろ気分がいいくらい。戸倉峠を抜けて鳥取県に入るとダウンヒルダウンヒルの途中で通過チェック1の不動院岩屋堂。さらに下りつづけて鳥取市に近づくと,だんだんと通行量が増えてくる。PC2に到着して,朝食。

湖山池の南岸を通って,投入堂への途中にある峠に向かう。朝練の人に抜かれながら,一時間耐えるだけ。その後の下り坂の途中に通過チェック2。フォトチェックのはずがスタッフチェックだった。寒い中ご苦労さまです。三朝温泉を通過して倉吉市内に入る。市内の宿場町らしい街道を通らねばならず,ロードバイクで疾走するわけにはいかない。琴浦町に入るとアップダウンが頻発する。下りで勢いつけて登りをこなすわけにはいかないくらいの微妙な傾斜と長さなので,登りでじれったく気は焦る。登りでダンシングつかうので,疲れてきた。ちょうど昼になったしコンビニで昼食。再スタートして荒れる日本海を少し眺めた後は大山に向かう。

一旦登ったあとに少し下りが入っては登らされる。気温は20度くらいあるらしいが,登りでかいた汗が下りで冷える。暑いのと寒いのを同時に感じながらなんとか一息坂峠を登り終えたが,ちょっと下らされてまた8kmぐらい登りが続く。スキーリフトや旅館と観光地らしい場所にたどりついた。モンベルショップがあったのでフリースキャップ買おうかと思ったが,そのまま通過して,通過チェック3に到着。折り返すとダウンヒル。あっという間に米子市米子市は自歩道走行。狭い自歩道なので,ここも徐行せざるをえない。やっと通常の道に戻って走って米子空港を通過すると,ひたすら遠くまで見通せる直線道路。ただし2車線で歩道なし民家がすぐそばに建っている。気を使って走るが,ひたすら直線。まだたどり着かない。やっと着いたら,水木しげるロード。ここを自転車で通過するのはありなのか。観光客がたくさんいる中反射ベスト着た自転車乗りが通過する。

前半の最後の山場ベタ踏み坂。歩道は走行禁止なので,ここも自動車と並走せざるをえない。なので全力ヒルクライム。PC3に到着。折り返して,もう一度全力ヒルクライム。無事に鳥取県に戻って,今度は県道47号線で米子市に向かう自動車が増えてくる。夕方で暗くなってくるし,交通量が増えて気を使う。すっかり日が落ちた頃に米子市中心部に着いて,ホテルにチェックイン。シャワー浴びてモーニングコールかけて即寝落ち。

21時に起きて準備して再スタートが21時30分。貯金1時間半くらい。1時間強走って蒜山高原への登りに入る。周りは真っ暗で稜線くらいしかわからない。途中歩道で寝てる人がいてびっくりした。眠いとは言っていたが寒くはないのだろうか。エマージェンシーシートを持ってくるのを忘れたことを思い出す。県境を越えると下り坂。蒜山高原を通過して,ちょっとした登りを越えると通過チェック4の湯原温泉。ここもスタッフの方がいらっしゃて,温泉入りたいひとにはタオルありますとか言われたが,一刻も早く帰り着きたいので,写真だけとって再スタート。スタート地点から400km先の湯原温泉は宿泊先にはいい場所なのだが,ネット予約簡単なビジネスホテルとちがって旅館は心理的ハードルが高い。

川沿いを走っていると靄で前が見えにくくなってきた。そのせいもあってか眠気もやってくる。コンビニによって気分転換を図るが,それもしばらくするともとにもどる。寒さのせいで腹も空いてきたので,またコンビニに寄る。今度は寝落ちしそうになったので,やばいと思い,3度目のコンビニによってコーヒー飲んでトメルミンを服用。これですっきりとしたら,その先2kmもしないうちに通過チェック5のローソンだった。

津山を過ぎて,岡山国際サーキットの看板が見える頃に明るくなってきた。それとともに登りになってくる。疲れた脚には緩やかでも長い登りが堪える。一旦下ったあとそびえ立つ県境の山伏峠。2kmもない峠なのだが上に行くほど傾斜が急で10%を超える。やっとのことで兵庫県に入れた。下ってPC4に到着。朝飯にホットドッグ2個食べて,ところどころアップダウンをはさみながら東に向かう。たつの市では倉吉市と似たような旧街道ぽいところを通らされて,最後は橋の階段を押して登る。担ぎあげなくて済んだだけましか。相変わらずルートラボでは判別できないアップダウンが繰り返されて,気がつくと姫路城の北側にたどり着いた。狭い道を抜けて加古川市に入るころには陽も高くなって暑くなってきた。せめてPC5に着いてから脱ごうと我慢して走るが,そこまでの1時間が非常に長かった。やっとPC5に着いて,まずはGoreジャージを脱いで身軽になった。あと36kmくらいなので,ボトルは1本だけ補給して再スタート。

しかし道が悪い。加古川市に入った頃から路面が悪くてタイヤが跳ねてしょうがない。チューブレスいいよな,チューブレスホイール欲しいなと独り言つぶやきながら,神戸市に入ると路面がきれいになる。一方で行きのときの下りが登りとなっていた。広域農道のアップダウンを大きくしたような登り下りが西区で,ダンシングじゃないとつらい斜度のきつい坂がでてくるのが須磨区。歩行者とバスと自動車で混み合う道を下って板宿に戻ってきた。あとは平坦。なのだが,ここからは信号地獄。何度か走ったことがある道なのに,疲れているのか見知らぬ道を引き釣り回される感覚。長田,大開,新開地って自転車でこんなに時間かかったけと疑問に思いながら,神戸駅のガードしたをくぐって国道2号線に合流。幹線道路なので,路肩に余裕があるとはいえ横を自動車が疾走しているので慣れていない者にはストレスかかる。トラブルなく元町のゴールに到着。ゴールはローソンかファミマか選べるのだが,南京町入り口にあるファミマは到底自転車でたどり着ける場所ではないので,ローソンを選択。輪行で帰ることを考えて汗拭きシートを買って,ゴール受付へ。三宮のど真ん中を通り抜けて,国道43号線から国道2号線に入って車の流れに意識を向けすぎて,うっかりゴール受付のマクドナルドを通り過ぎてしまった。戻って受付だったが,自署欄を空白で提出してしまって,サインを求められてしまうくらい疲れていた。それ以外は問題なく今年の600kmブルベ完走でSR達成。累積獲得標高で四国600kmより3000m低いはずの神戸600kmが走行時間ではほぼ同じ。恐るべし信号峠。

 

BRM1007四国200km

AR四国の今年最後のブルベ。発表されていたコースが通行止めで変更となって,累積獲得標高3879mと1000m減ったものの,それでもアップダウンの厳しいコースには違いがない。さらに四国の路面の悪さが加わって,下りでは慎重に走らざるを得ないし,路面からの振動がきついことが予想される。

スタート地点は新居浜駅前の広場。しかもゴール受付は有人。いままでなら人気のない公園でスタート,ゴールは無人で各人ブルベカード投函だったのに,人間味あふれる開催となった。

今回はこのコースを「ゆるポタ」と言い張る副代表をマークして,いかに過酷かを証明するために,車検後最後尾からスタート。市街地を抜けると大永山トンネルにむけて20kmで900mのヒルクライム。ゆるポタといいつつ先行スタートした参加者を次々と追い抜いていく副代表。ついていけず徐々に引き離され気味になる。食らいついていくべくギアかけて登っていくとパワーメーターの数字だと3.3w/kgくらいで副代表と同じくらいで登れる。残念ながらそれくらいで踏むとせいぜい3分くらいしかもたない。余裕で登っていく副代表と,全力でも引き離される私。登っていくにつれて雨がちょっと強くなってきた。とはいうものの霧雨程度で,登って熱くなった身体には気持ちがいいくらい。標高700m地点で一度追いつくが,「ゆるポタ詐欺」に対して「ハァハァ詐欺」と言い返されて,また引き離される。今回は心拍センサー忘れたので,心拍データがとれていないが,口の中に血の味が広がってるし,石鎚山HCの時とほぼ同じくらいのパワーで走っているので全力なのは間違いない。標高900mの看板を越えてから,もう一度踏ん張ってトンネル入り口で副代表に追いつく。

トンネルを抜けると路面は乾いていて,珍しく瀬戸内海側が天気が悪くて,南側は良さそう。途中通過チェックポイントを挟んで25kmのダウンヒル。その後は高知県に向かって,12kmで650mのヒルクライム。登りに入って早々に副代表の姿は見えなくなる。ブリーフィングで「未舗装路区間があります」とは聞いていたが,砂利が固められていなくて,ライン取りを間違えるとホイールが埋まってスリップした。潔く諦めて押し歩き。未舗装路って舗装前の路面が固められている状態のことで,これじゃ単なる砂利道。幸い距離はさほど長くないが,押し歩かされると負けた気分になる。断続的に3箇所あったが,幸い残り2箇所は乗ったまま走れるラインが見えてたので,無事通過。登りきった頂上で副代表が待っていてくれた。

真っ暗なトンネルを抜けて高知県に入る。高知県側の道は比較的きれい。それでもたまに太い枝が落ちてたりするし,木の葉が溜まってたりする。そもそも1車線しかなくくねくねと曲がりくねった道なので慎重に下るしかない。20km以上下ってやっと早明浦ダムが見えてきた。PC1に到着。

いつもならトイレや飯を最小時間で済ませて再スタートするのだが,今日は先着やあとから到着したひとたちと話ししながらのんびりしてから再スタート。最初の全力ヒルクライムで余力なんてまったくなく,1%にも満たないようなゆるい登りでも副代表との距離が開いてしまう。ちょっとした下りで踏みながらなんとか3本目の登り口まではついていく。登りに入ると南側の斜面では日差しが強くて暑い。もう副代表の姿は見えない。登って瀬戸川渓谷への分岐点で待っていてくれた。6km登って3km下って7kmの登り。途中14%の標識が見えるが,ダンシングする余力もなくインナー×ローでしぶしぶ登るだけ。その後9%の標識からが緩斜面に見える錯覚。やっと登り終えてグリーンパークほどのへの下りだが,今日最悪の下り。轍が深く削られている上にところどころに大きな陥没がある。下りでうっかり突っ込んでしまうとホイール大破しかねない。ブラインドコーナー抜けた直後にそれがあったりするのでまったく気が抜けない。なんとか無事に3km下って通過チェック2のグリーンパークほどのに到着。自販機があったので,ここで給水。さらに下っていくと途中にこ淵の看板があって,観光客が結構な数いた。仁淀ブルーを代表する観光スポットらしいが,道路から5分ほど険しい斜面を降りた場所らしく,クリート付きのシューズじゃ到底無理。

国道194号線に入って6kmの登り。登りがなんか楽になったような気がするが,それは副代表がペースを落としたからであって,私のパワーがあがったわけではないのはパワーメーターが示している。数字は非情。新大森トンネルを抜けてからはゆるく下っている。ここから道の駅木の香までの14kmは全力で前を牽いた。こういう平坦基調な区間でちょっとでも時間削るのが自分のスタイル。木の香で休憩して再スタート。寒風山トンネルからの17km続くダウンヒルのあとは,黒瀬湖への最後の登り。標高差120mほどの緩やかな登りなんだけど,傾斜に対して敏感に身体が反応するようになるので,あっさりと失速する。早くつかないかなとetrexの地図を何度も表示させて,やっと通過チェック3の看板に到着。あとは下りと平坦だけ。

黒瀬湖から下り終えて国道11号線に入ると一挙に交通量が増える。PC2のローソンで最後の補給。ホットコーヒー飲みたかったが,残念ながらマシン洗浄中だった。あとはゴールまでの22kmの平坦。日が沈んで暗くなった産業道路バイパスを全力で走る。交通量は多いが,路肩が広いのでそれほどストレスは感じない。新居浜市街地の信号峠にひっかかるが,やっとゴールにたどり着いた。

ゴール受付が有人なので,先に着いたひとたちも残って談笑している。差し入れの「土佐日記*1 を頂いて,今日の感想戦や来年の話,機材の話など。話をしている間にも後続が受付に戻ってくる。今回のコースはAR四国らしい凶悪でテクニックと登坂力が要求されたが,ゴール受付の人間味あふれる場はらしくない光景だった。参加者同士がゴール後に話することなんてないし,PCでも出会うことすら稀だったので,非常に楽しい時間だった。

副代表のいう「ゆるポタ」は,副代表自身がゴール受付で最終完走者の確認をしなければならないので,ゴールを急ぐ必要がないからであることがわかった。余裕でゴールできる登坂力はあるし,下りも速い。SR600ですら「頑張らずに」完走できる。私は,早くゴールすれば,苦しい時間から早く開放されるからなるべく早く辿り着こうとしている。その一方で登れないし,下りはバイクの素性の良さに頼っている。「ゆるポタ」でAR四国のブルベを走るためには,登坂力と下りのテクニックがあってこそ。やはり自転車乗りの「ゆるポタ」「楽勝」「すぐつく」をうかつに信じてはいけない。1時間あたり800mを余裕で登れるひとならAR四国のブルベもゆるポタだということだ。

 

 

*1:今年のAudax KInkiのBRM210,BRM211,BRM212の四国ブルベ三本についたサブタイトル。BRM211は降雪と路面凍結でひどいことになったらしい。

『ブルベのすべて』読了

鈴木裕和『ブルベのすべて』スモール出版読了。

出版されて即買っていたが,どうせなら1200km完走してから読もうと思って積んでいた。353頁のうち出走する前に116頁を使って,事前の準備について丁寧に説明している。そしていざ200km出走というところで,DNSの連絡が冒頭に書かれている。初心者が見落としがちなところをきっちりと押さえている。

200km,300km,400km,600kmと距離が伸びると,どのような問題が生じやすいかを経験に基づいて書かれているでの,走る前に全部読んでおいて対策と準備をしておくことが望ましい。眠気やDNFについては400kmで書かれているが,夜スタートの300kmでも眠気の問題はでてくるし,DNFはどんな距離でも起こりうる。個人的には,走っていると飽きてくるというのは,私だけじゃないことがわかってちょっと安心した。

本書では何が準備として必要かが示されているが,具体的に何をどうするかについては各人が考えていかなければならない。例えば機材の全般については語られているが,どれを選ぶかについては本書以外で情報収集していくしかない。機材については毎年新製品が出てくる以上,レビューサイトや個人の感想等をもとに判断してくしかない。

まだ走ったことがない人が,ブルベについて知るためにはわかりやすい本であるし,すでに走ったことのある者にとっては,筆者とのスタイルの違いがわかる。筆者の走行データをみると,私より平均パワーで10%以上,パワーウェイトレシオでは12%くらい上回っているので,よほどの難コースでないかぎり余裕をもって走っているはず。

本書にも書かれているが,実際に1200kmまで体験して,ブルベの200,300,400,600の距離別がそれぞれ課題を参加者に突きつけていることがわかった。まずは長距離の体験としての200。夜間走行を体験する300。休息のとり方,環境変化への対応が問われる400。睡眠のとり方を考えなければならない600。さらに1000になると2泊のとり方を考えなければならない。そういう点ではブルベは200はもちろん,600もある意味1200に向けての練習といえるかもしれない。

距離が伸びれば伸びるほど,各人の巡航速度や登坂力,必要睡眠時間の違いが明確になってくる。それらの違いを制限時間内に吸収して完走するかという点では,ブルベが体力よりもマネジメントが問われる。もちろん巡航速度が高いほうが,選択肢が増えるわけで,単にマネジメントさえあればいいというわけではないが,どこまで様々なマージンをとって走るかを事前に計画して,走行後に反省できる楽しみがある。

BRM921四国1000km

四国600kmをDNFして,今期の最難関の目標の四国1000km。累積獲得標高が13,000m。CH1200が7,500mで300km単位でホテル付きだったことと比べると,ノンサポートで,しかもラスト100kmに補給地点ほとんどないのはきつい。340km先の宿毛と760km先の徳島にホテルをとった。初日340km,二日目420km,三日目240kmの三分割。

前日の夜に西条市輪行で行った。大浴場とマッサージ機でリラックス。午前2時半に目覚めて,コンビニで朝食をとって集合場所へ。ゆるいブリーフィングが始まったが,要約すると「諦めずに時間外でも最後まで走りきれよ」という檄が混じっていた。212km先の通過チェック3がPCではないのも,徹底的に走りきらせようという目論見なのだろう。20人くらいのエントリーがあったようだが,出走は10人強ってところか。

毎度の夜の寒風山トンネルへの登りは長い。長いトンネルを抜けて高知県に入ると雨が降っている。とはいっても霧雨なのでそのまま走り続ける。つづら折りで自分がいったいどっちに向かって走っているのかわからないまま,夜が明けてきた。UFOラインはガスで真っ白。雨はちょっと強くなってきたので,下りになってきたことなのでレインジャケットを着込む。今回はモンベルじゃなくてdhbのeVent。モンベルよりも小さくたためる薄手なので,反射ベストのポケットに入れておける。いくら四国とはいっても1500m以上の高地で雨だとさすがに寒い。通過チェック1で土小屋によって鬼まんじゅうを食べる。寒くてカロリー消費が多そうだ。すでにボトル2本とも空になったし,空腹感がひどい。

雨は強くもならず面河に降りてきたころには止んだ。途中の黒森峠への分岐で「ここでやめたらすぐに帰れる」と思ったが,下り基調なのでそのまま走り続けた。御三戸の交差点でも「ここを右に曲がれば帰れる」と思ったが,左折を選ぶ。SR600だったら美川峰への登りなのだが,今回は柳谷に下ってから四国カルストに向かって登っていく。地芳トンネルへの分岐点の手前でAJ群馬のジャージの方に追いつかれる。去年広島の四国1000kmを走られて,今回も四国カルストを登りに来たそうだ。ブルベ事情やらを話しながら登っているうちに,突然失速してしまう。急傾斜でもないのに時速2-3kmまで落ち込んでしまって,どうしようもない。姫鶴荘への残り距離を見ながら,ペダルを踏み込むしかない。四国カルストは霧の中で視界100mもない。やっとのことで,姫鶴荘の看板の前に到着。ペダルから足を外すとへたりこんでしまう。通過チェック2の写真を撮って,食堂でカツ丼を注文。胃からじんわりとエネルギーが染み込んで行く感覚と同時に睡魔に襲われた。半分寝ながらカツ丼をゆっくり食べて小一時間滞在。

天狗荘へは全く見えないまま手探りで進んでいく感じ。五段城の傾斜も見通せないので,眼の前に集中できる。天狗荘から津野町を経由して梼原町にかけては基本下っているのだが,ところどころ登りがつらい。愛媛県に入ってからは,大洲までは下りが続くボーナスコース。2時間弱ペダルを回し続けて通過チェック3に到着。ここからでも北に向かえば帰れる。今から帰れば夜には自宅で眠れる。それでも再スタート。ここから西予市の境まで300mほどの登り。ちょっとでも早くホテルにつきたいのだが,まだ130km先。西予市を抜けて宇和島市を通る。ここから愛南町を通れば最短で宿毛市に着くのに,わざわざ遠回り。しかも宇和島市鬼北町の間にもちょっとした登りがある。登り終えて,昨年のBRM609でも寄ったファミマでちょっと休憩。もうおなじみの四万十2リバーのコースを走る。江川崎で南に曲がって川沿いを走る。ここは1車線しかなくて離合が難しい場所で何度か止められる。とはいっても夜なのでライトでわかりやすい。四万十川から離れて,やっと宿毛市に入ってPC1に到着。ここからホテルまですぐそこかと思っていたら,まったくの勘違いで8kmほど走らなければならなかった。なんとかチェックイン予定時刻よりは早く着けた。ホテルアバン宿毛は自転車を部屋に入れてよく,1泊3600円と格安だった。まずはライトに充電。シャワーを浴びて,目覚ましを15分感覚で5本セットして寝る。

寝過ごすことなく1本目で目が覚めて,PC1で買っておいたパンを食べて再スタート。420km先まで走らなければならない。ちょっと寝て回復したのか少しだけ足が回る。そうは言っても,これから20時間以上回し続けることなんてできるわけがなく,ほんの数分。ちょっと頑張って回しては,ダレて失速するを繰り返す。下りでは「オレ,速えー」とうぬぼれ,登りでは「もうだめだ」とへこたれる。今年3回目の足摺岬に到着。四国最南端モニュメントには辛い思い出しかない。以布利は相変わらずゴミが多くてパンクしないかとびくびくしながら走って,その後今年のBRM428のPCだったローソンでちょっと休憩。一度自転車から降りると満足に立っていられない。PC2の四万十市のローソンまでなんとか1時間ほど走って到着。ここから100km先のPC3まで,黒潮町四万十町の境にはちょっとした峠があるし,中土佐町須崎市の間にも100mにも満たない丘がでてくる。ダンシングでそのまま通り抜けられない微妙な長さと傾斜。少しでも時間を稼ぎたいのに,思い通りにならない。

昨日は山の上ということもあったし,雨から薄曇りで涼しいくらいだったのだが,今日は暑い。路上の気温計は28度。暑いのでボトルに氷を詰め込んで走るが,1時間もするとぬるくなってる。氷水のとりすぎで,食欲がわかなくなってきた。キューシートには須崎市に回転寿司があるとか書かれているが,そのまま通り過ぎておなじみの浦ノ内湾沿いを走る。ちょうど昼のサイレンが聞こえたころにPC3に到着。暑いし食欲がわかないので,ウィダーinゼリーと飲むヨーグルトでカロリー補給。氷水をボトル2本に詰め込むが,飲む量は減らして体にかけるようにする。

浦戸大橋の急傾斜をじわじわ登って,下りになると向かい風。どうやら南東の風が吹いているようで,このまま室戸岬まで向かい風かとうんざりする。さいわい予想よりは風が強くなかったが,行楽客で国道が混雑。信号待ちで結構長い車列が続く。まだ奈半利からなら輪行で帰れるよなとか思いながら走っていると,奈半利駅を過ぎてしまう。あとは走り続けるしかないと覚悟を決める。室戸市に入った頃から向かい風は強くなって,しかも長い長い室戸市に飽きた頃,ローソンに到着。ここからPC4のセブンイレブンまで補給箇所がないので,ここでもウィダーinゼリーと飲むヨーグルト。気温が下がってきたので,氷は入れずに麦茶だけにする。

通過チェック4のクジラのモニュメントを撮って,PC4まで2時間は集中して走れた。残り距離を考えると徳島市に着くのは日付が変わる頃になりそう。仕方がないので,ホテルをオンライン決済で済ませて,電話連絡。ブルベではおなじみのアップダウンが連続する国道55号線だが,今日は調子よく走れているような気がする。日和佐を通過して星越峠もあっさり抜けた。今回のコースは阿南市の海沿いを走って市街地を抜けるのだが,ここで路面の悪さと見知らぬ道をGPSで引き釣り回される感覚,いつまでたってもたどり着かない不安感に襲われる。そうはいっても,ヤメようもないので,走るしかないのだが,阿南市の道の悪さと広さに辟易させられた。BRM212で通った記憶の残る小松島市にやっと入って,徳島県庁までの残り距離が見えるようになって,ストレスが減った。徳島市に入って勝鬨橋をすぎると煌々と輝く街の灯りがまぶしいくらい。酔客待ちのタクシーの行列を避けながら,やっと今日のホテルに到着。まずは,ライトとモバイルバッテリとiPhoneに充電。もう立ってるのがつらくて,シャワーも座り込んだまま浴びて,ジャージとアンダーウェアを洗って,寝落ち。

気がつくと朝6時。目覚ましをかけ忘れていたが,ほぼ予定通りの時間に起きられた。洗ったアンダーウェアとジャージを着て,ビブとソックスは交換。朝食はPC5で取ることにして,徳島市街地を抜ける。膝やアキレス腱は問題ないが,ケツが痛い。摩擦で皮が向けてるわけではなく圧迫痛なので,ヘタったサドルかビブのパッドの問題か。そろそろサドルも買い替えだよなと思いながら,6km先のPC5に向けて回せない脚をむりやり回す。

PC5に着いた時点で240kmを24時間。キューシート上では3時間の余裕があるが,SR600基準だと余裕なし。剣山の登りがあるにしても,さすがに時速10km以上では走れるだろうから,完走はいけるだろう。朝食に親子丼と味噌汁でゆっくり食べる。固形物を食べても問題ないので行けそうだ。後半戦用に1本満足バーやチーズクッキーなど5本買っておいて,背中のバックポケットに入れておく。チェーンに注油して再スタート。ゆるい登りだけど,もう頑張る気力もわかないので,インナーに落として淡々と走る。ところどころ路面が荒れていて阿南市と同様に跳ねて進まないし,足がしびれる。国道438号線に入って,神山町のファミマでちょっと休憩。初日に四国カルストで会った人がやってきた。丸一日ぶりくらいに参加者と会った。ちょっと話をして,先に行く。登りの速さが違うので途中で追い抜かれるだろう。川井峠の頂上付近の自動販売機でドリンクの補充の間に追い抜かれた。ピザ食いたいなとか思いながら,下りに入るが道が悪くて,しかも途中は未舗装区間まであった。下りきって,次は見ノ越に向かって登る。気温が上がって暑い。川に飛び込んで泳いだら気持ちいだろうなと思いながら,進まない自転車のペダルを回す。見通しのいい直線の登りでみるみる引き離されていく。2時間ペダルを回し続ける苦行を受け入れるしかない。九十九折に入ると傾斜が少しはゆるくなって,ギアを上げられるようになってきた。路面は悪くて,低速なのにタイヤが跳ねて,振動が伝わってくる。TLホイール欲しいなとか思いながら,見ノ越までの残り距離が500mごとに減っていくのを確認しながら,ケイデンスを数えて進み続ける。登るにつれて涼しくなってきた。一方で腰が痛くなってきた。最後トンネルを抜けて見ノ越に到着。

通過チェック6の案内板を撮影して,隣の食堂でざるそばと親子丼。奈良漬が美味しい。これから悪路の長い下り。ツールドにし阿波の時と違って雨じゃないだけましなのだが,観光客の車が登ってくるし,下りの車を追い抜かせたり,車同士の離合で神経を使う。しかも路面が悪くて足がしびれるどころか痛くなってきた。かずら橋を通り過ぎて,西祖谷の登りをぎりぎりと越えてトンネルを抜けると通過チェック7の道の駅大歩危。ブリーフィングではここで食事が取れるなら,とっておいたほうがいいと言われていたが,営業終了5分前なので撮影だけして再スタート。PC5で買っておいてよかった。その先のドライブインで祖谷そばの幟があって営業していたが通過。

国道319号線への分岐点で池田12kmの看板を見る。片道12kmなので往復1時間ほど使えば,池田町のセブンイレブンで補給できるが,剣山での親子丼とざるそばで十分食えているはずなので,新宮に向かって左折する。愛媛県との境界手前で自動販売機を見つけて,ドリンク補給と買っておいた一本満足バーとチーズクッキー。一本満足バーが甘すぎてくどいのにチーズクッキーは甘さ控えめでチーズの風味で食べやすい。やはりこういうときこそ柿ピー持っておくべきだった。あと100kmほどだし,きつい登りはないからなんとかなるだろうと思ったが,金砂湖周辺が太い枝やら小石が落ちていて危ない。しかも下り基調なので,避け損なうことも度々。残り距離が少ないのでVolt1600を全開にして,金砂湖を走り抜ける。富郷町の看板が見えて,富郷ダムに到着,通過チェック8の石碑を撮影。

ここで残り距離を40kmと勘違いしていた。キューシートには「残り20kmの登りと20kmの下り」とあったが,さらに下り終わってからの新居浜-西条の10kmがあった。なんとか終電に間に合うんじゃないかと期待して走ったが,意外と残り距離が減っていかない。登るにつれて気温が下がって寒くなってきた。バックポケットからレインジャケット取り出して着て再スタート。緩斜面と急斜面が交互に出てくるので,緩斜面はシッティングで急斜面はダンシングで登っていくと,やっと別子ダム。そして念願の大永山トンネルの入り口が見えた。

ここからの20kmの下りはVolt1600+Volt800の全開で下った。これだけ明るいと夜のダウンヒルも怖くない。鹿森ダムのループ橋を曲がって,マイントピア別子を通過,やっと文明社会に降りてこられた。あとは国道11号線を西条に向かって走るだけなのだが,終電には間に合いそうもない。そのまま新居浜駅に直行すれば乗れるのだが,まさか990km,7時間残しでリタイヤするわけにもいかない。駅前にホテルはあるし,最悪ゆっくり自走で帰ればいいやと腹を決めて,西条市に入って加茂川を越えてファミマに到着。

AJ岡山のスタッフがいらっしゃって,先着していたAJ群馬の方と13時間ぶりくらいに再開。ゴール後にSR600や来年の話をして,駅前に戻る。AJ群馬の方が予約していたホテルに空き部屋がないか尋ねてくれて,幸い空き部屋があったのでチェックイン。もう充電を気にすることなく。シャワーだけ浴びてそのまま寝た。

SR600四国山脈は累積獲得標高がさらに1800m増になるわけで,しかも10%を超える急傾斜が頻発する。路面はさらに悪くなる。登坂能力を上げないと,現状だと厳しいだろうな。

 

第8回 石鎚山ヒルクライム

久万高原ヒルクライムが中止になり,北海道に自転車を送って,帰ってきたらメンテナンスでショップに預けていたために,8月は結局4日しか自転車に乗っていない。北海道から帰ってきてからはしばらく何もしたくない気分で,前々日と前日にタバタを1本ずつやるのが精一杯。去年と比べるとおおよそ1割くらい仕事量が減ってるので,70分台後半くらいだろうとおおよそ予想はついていた。

前日は大雨で,当日はどうなるかと思ったら意外と天気はもっている。天気予報では午後から雨なので,ゴールして下ってくるまではなんとかなりそう。暑すぎず寒すぎない絶妙な天候。

旧面河小学校のグラウンドに駐車して,自転車組み立てたが荷物を減らしたかったので,普通の靴を持ってこなかったために,クリートが砂噛んでペダルとの脱着が危うくなった。スタート地点で水で洗い流してなんとか脱着には問題ないくらいには戻せた。

駐車場の場所取りを優先で朝5時に受付で,7時前にはスタート地点に着いたがまだブースすら開いていない。やることないが,ベンチに座って時間潰すしかない。8時前にゴール地点用のGoreウィンドストッパージャージの入った袋を預け,8時過ぎにスタート地点での荷物を預ける。ウォーミングアップ用のマッサージを受けて,ゴール後の全身マッサージを予約しておいた。

マッサージの後に,眼の前にゆるキャン△のジャージの人が。たぶんそうだろうと思ってizuさん?」と声かけると,そうだった。ブルベだと全力出さないから,ヒルクライムがどんどん遅くなるよねとか,そうはいっても登れないと四国ブルベは完走危ういとか,石鎚山ヒルクライムは下山長くてつらいけど,四国300kmはさらにコーナー多くて飽きたとか話ができた。ブルベだと自転車と反射ベストで見分けつけられることが多いけど,こういうサイクリングイベントだと見慣れないジャージ姿なので,なかなか見つけられないが,ゆるキャン△ジャージは被りがなかったので見分けられた。ちなみに,私はIRIS Kochiジャージ だった。ちょっと前ならRelicはあまりかぶらなかったが,最近はユーザーが増えてきたし,「Relic」のロゴが大きめなので,こういうイベントでは着なくなった。ブルベだと反射ベストに隠れるので相変わらず着てるけど。

開会式が終わって,スタートの整列が始まる。最終スタートのカテゴリーなので,四国のてっぺんクラスから30分待たされる。時間の経過とともに日差しがきつくなってきた。30分前はちょうどいい気温だったのに,すっかり暑くなった。待ちに待ってやっとスタート。序盤の平坦であまりペースがあがらない。地味に追い越しがかかるのだけど,先頭に出たら脚が緩むようで,5分前スタートの集団を追いかけようという意欲がない。中切れが起きるわけでもなく,団子状態で鳥居を通過して,本格的な登り開始。

集団が数珠つなぎ状態で,追い抜く目標には不足しない。心拍数を見ながら走るが,170bpmまでは余裕,175bpmまでくると追い込みすぎ。自転車始めた頃は160bpmで死にそうだったことを思い出すと,少しは進歩している。傾斜の急なところはダンシングで越えるが,ギアがロークロスなので,ダンシングの時に2枚飛ばしくらいしないといけないのがめんどくさい。残り距離の看板と心拍数とケイデンスだけを確認しながら,追い込んで走るので雑念の湧きようがない。ブルベの時は雑念だらけなのとは対照的。第1ヒートの最後の登りをダンシングで越えて,計測地点を通過,給水所までは流して下る。

給水所は大混雑。心拍数が下がるまで水を飲んで,頭からかぶって休憩。心拍数が115bmpまで下がったので,再スタート。第2ヒートのスタート直後は急傾斜なので,その直前の下りでスピードをのせたかったのだが,直前の集団がコーナーでブレーキかけたので,目論見通りにはいかずインナー×ローでのスタート。給水所のときには失速しなければ,70分台前半でいける可能性があったが,御来光の滝の時に残り距離みると無理だとわかった。前半のように追い込もうとすると脇腹あたりが差し込むように痛みだしてきた。傾斜に対してギアが足りないってことはないのだが,シフトアップする余力がだんだんとなくなってきた。頂上が近づいて日当たりがよくなってきて,暑い。遠くから法螺貝の音が聞こえてきてあと少し。第2給水所で受け取った紙コップの水を頭からかけて,ラスト2km。最後の登りで,超速のスパートをかけるひとがいたが,もはやダンシングでスパートする気力もわかない。最後はペダルを回すということだけを意識してゴール。

ゴール地点も大混雑。ジャージをうけとってさっさと下山待ちの列に並ぶ。今年は下山のペースがまぁまぁ速くて,ゴールした時刻は遅かったが,下山してスタート地点に戻ったのは去年より早かったくらい。うどん食べて,トマトとブドウをつまんで,全身マッサージは寝落ちしそうなくらい気持ちよかった。マッサージの最中に雨が降り始めて,そこそこ降ったあとに止んだ。断続的に降りそうだったので,駐車場に戻ってみると雨が降ったあとはまったくない。局地的に降ったり降らなかったりしてるようだ。久万高原町の市街地に入ると雷混じりの大雨。三坂峠を越えて松山市に入ると晴天。

リザルト見ると,去年の1割増し。パワーが1割以上低下しているので妥当な結果。終わった直後はちゃんと追い込んだ練習をしようと思うのだが,それを1年間継続できるかどうかが問題。

 

Clover Hokkaido 1200 (4)

Day 4


起きて,北海道で雪が降ったことを知る。道理で寒かったわけだ。それでも吸水性0のポリプロピレンアンダーウェアに,カイロ貼り付け,GOREウィンドストッパーの長袖ジャージのおかげで,走りながら震えるほどというわけではなかった。RxLのアームカバーしていたのだけど,腕が寒いところが気になったくらい。指付きグラブがあればなと思ったことはあったが,シューズカバー欲しいとは思わなかった程度の寒さ。

最終日にして,やっと雨は降らなさそう。阿寒湖あたりがちょっとあやしいが,大きく崩れることはなさそう。気温は夜は10度,昼間は20度くらい。3日間洗濯して使い続けたNanoflexのショーツから,RedWhite The BIBにチェンジ。本来なら超長距離用に買っておいたのだが,雨だったので出番がなかった。レッグウォーマーもNanoflexからRelicへ。上はゴールする時を考えて記念ジャージにする。長袖だが,寒さ対策で下にはアームカバーしておく。

もう少しで夜食が始まるが,昼食がまだ残っている感覚があったので,夜食を食べずにスタートする。順調に行けば昼頃に帰ってこられるはず。出発時刻のボードはDNFの赤線が1/3くらいはある。やはりDay2の豪雨とDay3の寒さはきつかった。最終日は気持ちよく走れそうだ。

スタートして30分ほどでリゾートホテルが立ち並ぶ十勝川温泉を通過する。レストランのピザの看板を見て,ピザ食べたいなと思った。まだ営業時間中なのだが,さすがにスタート30分で休憩いれているといくらでも休みたくなるので,先へ進む。池田町の分岐点を右に曲がって,海に向かう。月が沈みかけて,東の空に星がきれいに見えてきた。内陸から海に向かっているはずなのに,寒くなってきた。キューシートでミスコース注意の地点をミスコースしてしまう。気分転換に立ち止まって,GOREウインドストッパーの長袖ジャージをサドルバッグから取り出して着る。たまたま通りかかったドライバーに「大丈夫ですか?」と声かけられる。「着替えているだけなので大丈夫です」と答えて先に行ってもらう。コースに復帰して,走っていると波の音が聞こえるようになってきた。ただし真っ暗闇で何も見えない。ところどころ道路が波をかぶった跡がある。海は結構荒れているようだ。なるべく左によって波しぶきをかぶらないように用心しながら走る。
厚内で根室本線と並走する。電車の灯りが見えると,文明を感じてちょっとホッとする。走っていて途中でリタイア考えた時に,鉄道のあるなしは大きい。サドルバッグには輪行袋入っているけど,北海道では使えない区間が長すぎる。au損保の回収サービスだって50kmでは最寄りの町までが限界。トラブらないことが最優先。小刻みなアップダウンが続くようになってきた。大した登りではないが登坂車線が用意されている。白糠町の看板が見えて,遠くに町のあかりが見えてきた。ほぼ平坦なのにペースはあがらないままPC9に到着。昨日一緒になったひとが出発するところだった。次の阿寒湖でと挨拶(それはこの後のグダグダ走りで適わなかった)。ホットシェフは終わっているので,パスタとホットコーヒー。
次は75km先の阿寒湖。順調なら4時間くらいで着くはず。暗闇の中をetrex30のナビに引き釣り回されて釧路空港を通過。昼間なら休憩できるのだろうが,深夜なので立ち入ることすらできない。さらに走っていると阿寒ICの緑の看板が見えてきて,その先にはセイコーマートの物流センターが見えた。この4日間ですっかりセイコーマート漬けになったので,ある意味聖地。阿寒町の町中を通り過ぎた頃に眠気がやってきた。道の駅が先にある看板が見えたので,そこまでは耐えて走る。道の駅阿寒丹頂の里は,派手なLEDが輝くガラス張りの建物が見えたが,そこへの入り口は閉ざされていた。その先の駐車場への入口は開いていたので,駐車場に入ってベンチを見つけて,しばらく休憩。寒いけれど耐えられないほどでない。
気がつくと,東の空が明るくなってきた。眠気はなくなったが,今度はゆるい登りが続くので,進まなくなる。気分転換にちょっと険しい登りはダンシングで,ゆるい登りはシッティングとメリハリつけて走る。時々林の中に鹿がいる。ちょっと先を横断してたりもした。頼むから衝突だけはしないでくれと思うが,それは向こうさん次第だよね。釧路からの距離が1km刻みで数字が増えるのだけが楽しみ。残り20kmほどから路面が濡れてきている。空が曇って霧雨が振り始めた。レインジャケット着るほどではないけど,なるべくなら濡れたくない。あと5kmほどのところで本降りになってきたので,諦めてレインジャケットを着る。標高も上がって寒くなってきた。走っていると追い抜いたトラックがセブンイレブン。そのトラックが右折した。やっと阿寒湖にたどり着いた。濡れたレンガ張りの路面を慎重に走って,PC10に到着。ローソンならホットミルクが飲めると思ったら,ここのローソンはカフェがなかった。温かい甘酒はあったので,あんぱんと一緒に店先で食べる。途中から胸焼けがしていて胃薬でごまかしていたが,食べると落ち着いた。一応用心のため食後にも胃薬を飲んでおく。ここまで来ればあとはトラブルさえなければ問題ない。雨も止んだのでチェーンに注油。やっと気持ちが観光モードに切り替わって,ちょっと阿寒湖の写真でも撮っていこうかと思って,阿寒湖のボート乗り場から写真撮影。灰色の空で風で波打つ湖面の風景写真が撮れた。温泉街も早朝なのでほとんどの店は開店前だが,イートイン付きのローソンがあった。ホットミルクに砂糖2ついれてもらって,休憩。ツイッターを見ると未明出発組の日の出の写真があがってる。気持ちよさそう。同じコースを走っているとは思えない景色の違い。
残り120kmなのであと半日走るだけ。残り200mほど登る。もう少しで登りの終わりってところでうっかりミスコース。Day4のコースに近接アラートを入れ忘れてるので,分岐点で確認忘れるとミスコースしてしまう。コースにもどって足寄峠を越えると,ボーナスステージの下りの始まり。しばらく下っていると「ゆでたてもろこし」の幟が見えた。観光モードになっているので,ゆでたてもろこしを食べる。いままでに食べていたとうもろこしは,茹ですぎてのびたうどんのようなとうもころしだったことを思い知らされた。みずみずしくシャキシャキとした歯ざわりで甘い。採りたて茹でたては別次元の食べ物。下りはまだまだ続いて,走り続けると足寄の道の駅。松山千春がエンドレスで流れている。トイレに寄って,販売所でチーズケーキと牛乳。空腹だと胸焼けするなら,胃になにか入れておけば不快感がやわらぐという言い訳でぷちグルメ。気温もあがってきたので,Goreジャージを脱いだ。日差しが強いのだけど,日焼け止めを忘れてきた。日に照らされて温度が上がってきて,サイコンとetrex30の液晶が曇ってきた。この3日間で浸水していた証拠だ。機材の寿命削って走っている証拠を目の前に突きつけられながら走るのは気分が良くない。それも30分で消えた。
足寄町から本別町に入るころから追い風でボーナススタージ第二弾。アウター×トップで踏み回す。2日目終わり頃から右アキレス腱が痛むようになっていたが,ホテルではアイシング,走っている時は消炎湿布で痛いのだけど悪化はしてないまま。あと70kmくらいだから,気にせず残りの力を使い切れる。風向きに助けられて2時間かからず池田町の分岐点にたどり着けた。あとは通った道を逆にたどるだけ,のはずだが夜と昼で時間帯が違うし向きが逆なので風景が違いすぎて,一度通ったという既視感はほとんどない。行きの時はすんなり走れたはずのちょっとした上り下りがきつい。気温もあがって暑い。この3日間せいぜい15度くらいだったのに,今日は20度超えているだろう。また胃がムカつき始めたので,十勝川温泉のセイコーマートで最後の休憩。北海道メロンソフトと飲むヨーグルト。音更川を渡って,国道241号に入る。後ろからスタッフの乗った車から「残り,気をつけて」と声かけられる。残り2kmは後からの車に気をつけながら走ってゴール。雨でぼろぼろになったカードとPC9と10のレシートを受付に提出して,完走時間にサインを記入。スタッフの方たちと記念撮影して1200kmブルベ完了。

Clover Hokkaido 1200 (3)

Day 3

起きると夜食が始まる20時前。あまり寝られていないが,二度寝で失敗するのは四国600kmだけにしたいので,着替えて食堂に降りる。今日は豚汁と麻婆豆腐に鶏肉のソテーにサラダバイキング。寒そうなのでここでカロリー取るべく,ちょっとご飯多めにして,ゆっくり噛んで食べる。食べ終わって歯磨き終えてから出発する。出走の時刻を書くと,スタッフの方にGPSトラッカーが余ってるから持っていけと言われる。三国峠は携帯の電波が通じない区間らしい。今日は悪天候でDay2の狩勝峠は通行規制がかかったと聞いた。iPhoneだと一端電波が途切れるとトラッキングが終了するため,PCで確認して再接続していた。そういう手間が省けるならありがたい。ずしりと重く頑丈そうな塊なので,最初はサドルバッグの上に取り付けようと思ったが,結局ジャージのファスナーが閉まるポケットに入れた。

相変わらずの雨に加えて,今日は向かい風。最高標高に向かうこともあるので,スタート直後のコンビニで薄手のビニール手袋を買う。寒いだろうから汗で濡れるよりも雨を防ぐ効果の方があるだろう。平坦なのに向かい風で進まない。音更町を抜けて,時折後続車が追い抜いていく人気のなくなった道をハンドルにしがみつきながら進んでいく。風の強さにやばさを感じてたまたま見つけた屋根付きバス停に逃げこもうかと考えたが,それだったらホテルで休んでおいたほうがよかったわけで,進み続ける。士幌町の道の駅を通過する。もう営業終了しているし,寄ってもしょうがないよなと諦めの気分。セイコーマートのホットシェフの看板に誘われるが,晩飯は2時間前に食ってると自分を言い聞かせる。上士幌町の分岐点を左に入って,ミーティングでも言われていた最後の補給地点のセブンイレブンに寄る。トイレを済ませて,あんぱんと一本満足バー2本にホットコーヒー。風が強くてちょっと出たくない気分でtwitterを見てしまう。

決意を固めて,残り50km以上先にある三国峠を目指す。1時間ほど走ると,糠平温泉街にたどり着いて,ホテルの灯りが嬉しい。ホットココアを売ってる自販機があったので,ちょっと休憩。ゴミ箱がないのでフードポーチに突っ込んで再出発。温泉街を過ぎると,真っ暗闇。追い越していく自動車もほとんどなくなる。眠気覚ましも兼ねて独り言を絶叫しながら走る。バス停も東屋もなにもない。路面はきれいで2車線あるので,フレッシュな状態で天気が良い昼間なら楽しくヒルクライムということになるだろうが,雨の夜の爆風の中,600km以上走ってきた者にとってはただただ辛い。三国峠までの距離がなかなか縮まらない。登りでエネルギー使っているはずなのに,だんだんと寒さを感じるようになってきた。胴体部分はカイロやらアンダーウェアで大丈夫なのだが,腕が寒い。やはり疲れていると熱を生み出せなくなっているのか。北海道ではめずらしく90度や180度ターンで登っていく。おかげで先が見通せない。曲がり切ったそこが峠かと思ったら,さらに先だったりすること2-3度。やっとのことで三国峠橋の看板を見つける。フォトチェックは三国峠の看板と書かれているが,そもそも現物の写真がないので,なにを撮っていいのかわからない。とりあえず用心のために三国峠橋の看板を撮影。さらに先に三国峠駐車場の看板もあったので,これも撮影。最後にやっと三国峠の看板を見つける。

三国峠のちょっと先のトンネルからは下りになるはずだが,スピードが乗らない。しかも寒い。いままでは下りはボーナスステージだったが,この日の下りは罰ゲーム。とにかく寒い。下っていると,「大雪山」とか「層雲峡」とか有名な地名が出てくるのだが,自分がいまどこを走っているのかいまいちわかっていない。旭川の南東くらいの位置だろうなくらいしかわかっていない。下った後アップダウンをダラダラと走っていると,後ろから追い越される。どうやら,昨日私が寝る前に出発していった人のようだ。寒いから駐車場で雨避けしていたそうだ。一緒に走るひとがいると気が紛れる。ふたりとも口をついてでるのは「寒い!」。標識にある温度計は5度。石北峠からの長い下りが本当につらい。とはいっても手足がかじかむほどではないので,まだ余裕はある。でもやはり寒いのは嫌だ。やっと平地に降りてきた。あとはほぼ直線の道路を20kmほど走れば,PC7。ローテーションしながら走る。なんか予想外にスピードが出るなと思ったら,あとで確認すると下り基調だった。走っている時はそんなことに気づかず,「オレって結構走れる!」と浮かれてた。etrex30の画面が壊れたんじゃないかと思うくらい,ひたすら直線が続く中,やっと留辺蘂町のPC7にたどり着く。

店内に入ると,弁当や麺類の棚がほぼ空。まだ朝の配送前だった orz。仕方がないので,ブリトーとホットココアで朝食。食べ終わる前に配送トラック来ないかなとちょっと期待したが,結局来なかった。南に方向転換して,置戸町に入った頃に眠くてついていけなくなる。どんどんと遠ざかる背中を見送ってだらだら走っていると,北海道にしてはめずらしく屋根付きのベンチがあった。これ幸いとちょっと横になる。30分ほどたって目が覚めて,チェーンに注油して再出発。あと30kmほど走れば足寄町との境界にたどり着いて,そこからは下りになる。2時間くらい頑張ればいい。とはいうものの,この2時間が長い。雨が上がってくれたのは良いが,登りが平地になるわけじゃない。林の中を縫うように通っている登りをだらだらとペダルを回し続ける。やっと足寄町の境界に到着。

ここからの70kmほどは快調に進んだ。置戸町でのだらだら走りのタイムロスを取り返すには十分な下りで追い風。ここで時間を稼いでその分休憩に充てると目標をもって走れた。さすがに,音更町の街なかに入ると信号もあってゆるんだが,十分時間は稼げて,予定通りにゴールに着いた。

受付を済ませて,ルーティン通りの充電,シャワー,洗濯,その間に昼食,戻ってきて乾燥機回して,終了後に洗濯物取り込んで,昼寝。

Clover Hokkaido 1200 (2)

Day2

日付が変わる前に起床。相方を起こしてしまったようで申し訳ない。身支度して出発しようとすると,通訳スタッフの方に「緑の人」と呼ばれる。「日本人のほとんどは緑ですよ」というと,どうやらゴール受付時の処理で私を確認する必要があったらしく,写真から見つけ出したらしい。ということで,私はモンベルグリーンの日本代表,緑 of 緑s に認定されたらしい。ホワイトボードの出走に出発時間を記入してスタート。

雨はまったく止む気配なく,道路には池のような水たまりがあちこちに。30分も走るとシューズの中はすっかり水浸し。狩勝峠は標高644m,獲得標高400mなので1時間弱耐えるだけ。「狩勝峠5合目」とかの看板があるけど,そこは素直に残り距離か標高表記にしてくれないとわかりにくい。九十九折の峠のコーナー番号もそうだけど,走っている者にとって必要な情報を簡潔に提示する原則を守ってほしい。絶景ポイントらしいけど,夜で雨なので景色どころじゃない。そして登っていると眠くなってくるが,どこにも雨をよけるところがなくて走るしかない。夜でサイコンのバックライト消しているので,積算距離はわからず,「まだかよ」「眠いぞ」とか眠気覚ましに大声で独り言絶叫しながら登り続ける。トンネルを抜けて,やっと狩勝峠の頂上に到着。そのまま下りに突入。

ハンドルに手を添えるだけの楽な下り。だけど,気温が高くないので冷えてきた。南富良野町に入った頃にセブンイレブンがあったので,ホットコーヒー,ブリトー,カイロを買って,内と外から温める。その先の樹海峠は100m程登るだけなのに進まない。心拍数も全然あがらない。ケイデンスも80以上がつらい。ペダリング効率を高めるようにトルクかけて回す練習をしているつもりで走って,やっと峠を越える。下って富良野市に入ると小刻みなアップダウンが続く。見慣れない北海道らしい畑が広がる風景で気が紛れるが,フレッシュな状態ならパワーかけて進めるはずの道をだらだらと走るのは,ダメな自分を受け入れる覚悟が必要。富良野市を抜けると上富良野町,そういえば高知も四万十町四万十市があるから,富良野と名乗る自治体もたくさんあっていいんだと勝手に納得。もうすぐPC4かと思ったら,PC4はさらに20km程先の美瑛町だった。見晴らしの良さは一方で走っても大して景色が変わらないわけで,飽きてくる。北海道は集落と集落の間はほぼなにもない。コンビニはもちろん自動販売機すらない。畑しかない中をアップダウンを繰り返し走って,やっと美瑛町に入る。美瑛町といえば馬鈴薯だよなと貧困な地理の知識が頭の中をよぎる。ちょっと小雨になったが,寒いのでそのまま走る。やっとPC4に到着。

ちょうど朝食のタイミングだったので,プロテインとペペロンチーノにトマトジュース。店員さんから,「雨で残念ですね」と声かけられる。ちょっとした会話がうれしく感じられる。精神的に結構ぎりぎりになってきたようだ。「雨でも楽しんで走ってきます」と返事して,店先で雨宿りしながら食べて,チェーンに注油して出発。

PC3からPC4までは150km近く開いているのに,PC4からPC5までは30kmちょい。1時間半あれば大丈夫だろうと思ったが,美瑛町を出て上富良野町に戻ると西よりの爆風,しかも横をかすめるように自動車がとばす。昨日は北海道のドライバーは自転車に優しいなと思ったが,ここはそんなことなかった。路側帯の広くない,片側一車線だと自動車も避けようがないから仕方ないのかもしれない。幸い風が西よりなので,煽られても事故につながることはなさそう。コース分岐で富良野線に沿って,風上に向かう。全く遮るものがない一直線道路で風に向かって10km以上進むだけ。風が強すぎて,シャワーキャップがはためく音がうるさすぎる。ラベンダーとかメロンの看板が見えるけど,そんな誘惑に負けたら再出発がつらくなるだけ。そもそもラベンダーは食べられない,メロンは冷たい,だから寄る必要がないと言い聞かせて走り続ける。途中でミニベロ乗りとすれ違う。超ハイテンションな外国ツーリストのようだった。こちらも負けじとハイテンションなりアクションで返しておく。富良野市に入るころに風も緩んだ。PC5を誤解していてローソンに入って,ホットミルクとホットココアを注文。温まると気分が落ち着く。ブルベカードとレシートを見比べて,PC5がセブンイレブンだと気づいて,セブンイレブンに寄り直し。

PC5から狩勝峠までは登り続ける。とはいっても2箇所の峠以外は斜度1%にも満たない平坦に近い。それでもやはり平坦なら惰性で進み続けられるのに,踏まないと進んでくれなくなるのは疲れた身体にはつらい。雨がだんだんと強くなってきた。樹海峠を越えて,南富良野町に入ったところで,昼飯時でもあったので道の駅に寄る。三角反射マークつけた自転車が止まっているので,先行した人が休憩していると思ったら,DNFを決めたひとだった。パンクが続いてチューブがなくなってしまって後続のひとからわけてもらったそうだ。私も1本差し上げようとしたが固辞された。これだけの雨だとパンク祭りになっても不思議じゃないのか。四国600kmは路上に角ばった小石が散らばっていて,パンクしないほうが無理だろうという難コースだったが,今回はタイヤを変えたこともあってかいまのところトラブルなしで来ている。豚丼食べて,もう大降りといってもいい中再出発。狩勝峠に向かうにつれて風も強くなってきた。風で路面の水が波打つような状態。道路上をパトロールカーが巡回している。風速か降雨量次第では通行止めになるのかもしれない。急ぎたいのだけど,身体は急げない。ペダルの回転数を数えながら,ペダルを回し続けて,やっと狩勝峠に到着。

ガスっていて視界が非常に悪い。ライトと尾灯を点けて,下りに入る。パトロールカーが待ち受けていて,「気をつけて」と声かけられる。下っているうちに視界はよくなってくる。さすがに手を添えるだけはやめてときどき減速しながら下り終える。雨は激しいまま,だんだんと交通量が増えてくる。「北海道のスピードメーターはマイル表示」という冗談を聞いたことがあるが,本当に1.6倍くらいの速度で追い抜かれる。たっぷり水をぶっかけられることも度々。残り40kmくらいなので,あと2時間のはずが,体感的に3時間くらいかかったような気分。それでも走り続け,十勝川にかかる橋を越えて残り20km。音更町までの看板が見えたときはやっとかとちょっと安心したが,一方でグロス20km/hを下回ってることを確認。疲労と雨で登れないし,平坦も走れなくなってることがわかって,残り600kmをどうしようかと算段しながら走る。帰ったら,充電して,洗濯して,寝て,飯くおうと予定を決める。音更町セブンイレブンで,ヨーグルトとプロテイン飲んでからゴール。

ゴールしたら,予定どおり,ライトとサイコンを水気を拭いてから充電開始。etrex30の電池交換,尾灯も電池交換。シャワー浴びて,洗濯して,乾燥仕上がり待ちの間,脱着が難しくなったスピードプレイのクリート交換(持ってきておいて良かった),その後寝落ちしないようにtwitter見ながら,アキレス腱と膝に湿布貼る。飲み物買おうと自動販売機から戻ってくるころに,もう再出発するひとがいた。寝ないで大丈夫なひとなのか。人それぞれのプランとペースがあるからうかつに真似するとやばい。まずは寝る。

Clover Hokkaido 1200 (1)

Clover Hokkaido 1200は帯広(正確にはその北の音更町)を起点にして,初日は襟裳岬を東から西に周る,二日目は狩勝峠を抜けて美瑛・富良野と通り再び狩勝峠,三日目は上士幌から三国峠を抜けて留辺蘂から上士幌に戻る,四日目は池田から十勝川沿いを通り海岸線に沿って白糠を通って,阿寒湖へ,足寄から池田に戻ってきて音更ゴールの4つのコース。

 

一本300kmで,累積獲得標高は1499m,2059m,2432m,1482mだし,最高標高も三国峠の1079m。四国と違って斜度10%なんてない。グロス20km/hで走って15時間,帰ってきて洗濯,食事,仮眠で6時間とすると,78時間。マージンが12時間あるから,深刻なメカトラや体調不良にならなければいけるはず。

装備としては,タイヤをVittoria Corsa Controlにした。北海道は道が悪いと聞いていたので(現実は四国よりもずっと良かった),パヴェでも大丈夫なタイヤということで選んだ。重量はSchwalbe Oneよりも重いが,ヒルクライムレースではないので耐パンク性能の方が大事。四国600kmではパンクに泣かされたのでチューブは8本買って,そのうち6本をサドルバッグに入れた。もちろんタイヤブートも6枚。他はいつもと変わらず。

スポーツホテル・クロス・コートがPCであり宿泊場所でもあるので,必要なものは全部送っておける。予備タイヤ,クリート,ライト,空気入れ,シューズ,ヘルメットなどほとんどの物は自転車と一緒に西濃運輸カンガルー自転車便 で送った。自転車はバイクサンドに入れた。縦横高を203cmにするか230cmにするかで旅客会社の扱いが変わると聞いていたが,ANAは230cmでもいけるので,サドルやステム外したくないので230cmのバイクサンドを選んだ。

ウェアは,晴れなら20度程度だから夏用,雨なら15度程度と予想して下はNanoflexショーツとレッグカバーで,上はモンベルレインジャケットだけ着て,寒ければGoreのWindstopperジャケットとカイロ追加。アンダーウェアは100%ポリプロピレンDry,寒さと雨にはモンベルのジオラインとウール追加。シューズはむき出しのまま,ヘルメットにはシャワーキャップかぶせただけ。グラブは初日だけパールイズミのナノフロントのスリップオンだったが,手のひらがしびれてきたので残り3日間はSpecialized BG GEL GLOVE。反射ベストはJ2X。風通しが悪いのだけど,バックポケットの大きさの便利さで結局今年はこれを愛用している。

 

Day 0


羽田乗り継ぎで新千歳,JRで帯広へ。土地鑑のない路線バスは苦手なのだが,問題なく受付のスポーツホテル・クロス・コートに到着。受付でスタート時刻を6時か6時10分かの選択なので早い方を選んだ。アンクルバンドをもらった。そういえばいつもつけているアンクルバンドを忘れていた。個室を頼んでいたのに,相部屋に強制変更で返金された。相部屋だと相方の生活リズムに左右されるし,特に二日目以降のスケジュールがかみ合わないときついことになりかねない。幸い,相方は紳士的な振る舞いで,スケジュールのズレも問題なかった。SR600を三本走っているベテランの方だった。四国山脈のことを聞いてみたら,「登りと同じ速さでしか下れない。ロードバイクじゃなくてグラベルロードのほうがいい」とのこと。他の二本とは難易度が違うらしい。
西濃運輸の輸送は大した問題もなく,無事に組み立てられた。忘れ物もなく車検をパスした。来るまではライトや尾灯,反射ベストを忘れてたらどうしようか気が気がじゃなかった。ミーティングはあっさり終了。道があれてる箇所があることと,三日目の三国峠の前は上士幌町が最後の補給場所ということ。
夕飯は帯広なら豚丼ということで歩いて5分ほどのぶたいちへ,帰りにセイコーマートで北海道メロンモナカ買って,北海道らしい食事終了。帰ってきて自転車を見てみると前輪の空気が抜けている。どうやらバルブから抜けてるようなので,新品に交換。翌朝出発前に確認しなきゃ。
翌日から雨ということなのだけど,自転車は野ざらし。ハンドルまわりやサドルはポリ袋でカバーできるけど,他は無防備。どうせ明日から雨ざらしで走るんだからとも考えられるけど,やはり走ってないときは濡れないところに置きたいのが自転車乗りの心情。翌朝は4時から朝食が出るので,目覚ましかけて就寝。

Day1


朝4時前に起きて,仕出弁当とサラダバイキングの朝食。プチトマトがうまい。食事が終われば,身支度してライト,GPS,サイコンを自転車に取りつけ,サドルバッグの中身を確認して装備完了。タイヤの空気も問題ない。
スタート前に集合写真撮影して,6時にスタート。最初は帯広市内を通るので,信号峠が過酷。みんな1200kmということなのかどこかのんびりムード。私はなるべく早く帰ってきてその分休む時間に使えばいいと思っているので,あんまりのんびりでも困る。市街地だと信号で止められて,集団から抜け出しても無に帰す場合があるので,市街地は集団からちょっと距離をおいて走る。市街地を抜け出して信号がなくなった頃に,集団を追い越した。しばらくするとその前を走っている集団に追いつく。海外参加者がほとんどのグループのようだ。ちょっとした登りの手前で追い越してみると,登りで追いかけて追い越される。体格のいいひとは重量あるから登り苦手じゃないのかよとちょっと驚き,追いつかれたのでおとなしく集団の後ろでひらひら走ることにする。雨なので水しぶきあびたくないし,右側通行のひとたちはどうしても右によりがちのようで,集団の中にはいたくない。途中の信号の切り替わりでうっかり一人置いてかれる。見通しのいい直線道路なので,追いかける集団は見えている。まだ序盤だけど,集団で走れるメリットのためにちょっと頑張る。見えているけどなかなか追いつけないじれったさに耐えながら,心拍数が上がりすぎないように加減しながら走っているとなんとか追いつく。追いついたことに気づいたアメリカ人が「お前,先頭を牽いて,こいつらにカツを入れてやれよ」(というようなことを言っていたような気がする)と言うので,"I'm very tired." と中学生英語で返事しておく。
結局,集団のままPC1に到着。ここでキューシートを落としてしまったのだが,巡回に来ていたスタッフの方に拾ってもらって助かった。買い物して,トイレ済ませてさっさと出発。広尾からえりも町にかけては海岸線なのだけど,トンネルが多い。途中のえりも黄金トンネルはあまりに長かった。寒風山トンネルよりは500mほど短いのだが,中が曲がっていて先が見えないので精神的にきた。先行していた二人に追いついて3人で走る。連続するトンネルが終わると雨が上がった。途中で北海道らしい風景の写真を撮るために立ち止まって,先に行ってもらう。ちょっと時間を使ったのだが,見通しがいいので先行するひとの姿が見え続ける。見え続けるから頑張れるのか,追いつけないのに見え続けるから心が折れるのか。襟裳岬へはちょっと登って到着。西岸側は横風が強くて車体ごと振られる。風は強いしアップダウンは繰り返される。えりも町を抜けて様似町に入るころには平坦基調になって走りやすくなった。海岸線なので似たような景色が続くし,灰色の空を見続けるのは楽しくはない。たまに自動車に抜かれるだけを繰り返す。こういうときに参加者が前に見えるとちょっと嬉しい。PC2に到着。
昼食時間帯なので,セイコーマートの駐車場があやしい自転車乗りたちの集会場所みたくなっている。豚丼食べて再スタート。浦河町は馬産地で有名で,牧場の看板がたくさんあるし,競走馬が放牧されている。そんな景色を見ながら天馬街道を走るのだが,この道が平坦に見えているのに登っていて,パワーださないと進まない。まるで毒の沼地のように進むごとにHPが減る感じがする。ちょっと気が滅入ったし,チェーンから音が出てきたので,注油してチェーンを拭いて気分の切り替え。タイヤはパンクはしてなかった。進まないのは斜度のせい。となるとあとはパワー見ながら走るだけ。頑張りすぎない程度に頑張る。700mの三坂峠ならせいぜい1時間もあれば頂上につくのに,なぜかここでは着かない。やっとトンネルが見えて頂上に着いた。下りはボーナスコース。四国と違ってコーナーがゆるいのでほぼノーブレーキで下れる。コーナーの度にブレーキかけて体重移動して,タイヤのグリップをフルに使って曲がる四国とは全く違う。ハンドルに手を添えているだけで下れる。下り終わって,最初に通った国道236号線に合流。
上がっていた雨も再び降り出して,幕別町に入ったころには本格的になってきた。東の地は日の入りが早いのでもう暗くなってきた。信号待ちの間に尾灯を点けた。しばらく走っているとアメリカチームの3人に追いついた。朝は4人いたのだが,年長ぽいひとがいなくなってる。朝と違って人数も少ないのでローテーションに加わる。疲れているようで,10分くらいで代わってる。雨が強くなってきたし,ゴールも近い,暗くなってきたと速く帰りたいのは皆一緒。途中ちょっとした登りで,後ろがちぎれてしまう。朝だと追い抜いていったくらいなのに,この雨の中半袖で走るような人でも疲れている。ちょっとペースを緩めて待って,しばらく引き続ける。
帯広市に入ると,交通量は増えるし,信号待ちも増えて,精神的に疲れてきた。アメリカチームの3人は逆にテンションあがってきたのか元気に走っている。そんな中,先頭交替終了したひとりがちぎれて前を二人で行ってしまう。中切れなのか,あとは各人勝手に走れってことかと思って,前の二人に追いつく。それまでは30km/h前後だったのに,32-33km/hくらいで走るようになったので,じゃあ全力で行くわけかと思って,先頭になったので,いいペースで引いたら,先頭交替するときに肩を叩かれ,「お前,やるじゃん」とか言われたような気がするので,"Thank you."と答えておいた。ちぎれたと思った3人目もちゃんと追いついている。こういう底力ほしい。スピードを急には上げられないけど,持続できるのは羨ましい。
十勝川にかかる橋を越えてやっと音更町にたどり着いた。ゴール受付で,レシートと写真を提示。予定より2時間稼げた。まずはライト,サイコンの充電開始,ウェア脱いでシャワー浴びて,ウェアを洗濯する。洗濯が終わったら乾燥機を回して,その間に次のルートの確認。夜食が始まったので,カレーにハンバーグとカツのトッピングとブロッコリとプチトマトを食べて部屋に戻った頃に相方の帰還。お互いに出発時刻を確認して,お互いの目覚まし時刻を気にしないことを確認して就寝。

 

 

2018 ミッドナイトエンデューロ

ミッドナイトエンデューロは以前から行きつけのショップに誘われていたが,今年は久万高原ヒルクライムとかぶらなかったのでやっと参加できた。4時間かけてやっと岡山国際サーキットにたどり着いた。途中でブルベのルートのようなアップダウンが続く1車線の山道でちょっと悪夢が蘇りそうになった。

コースは自動車・2輪とは逆向きで,試走に出ると,ピットの出口からコースに入るまでが登っている。登りといってもヒルクライムじゃないので,アウターでいける。下りコーナーは1周目はブレーキかけたけど,道幅もあるし路面もいいのでちゃんと走ればノーブレーキでいけるはずと2周目からは,それぞれのコーナーをどう走ればいけるか,確認しながら走る。キッズからママチャリ,ソロ8時間までのレベル差の大きい混走なのでどうなるかと思ったが,道幅に余裕があるのでそれほど気にすることなく走れる。試走だと1周6分後半から7分。本番はもうちょっと頑張れそう。

試走が終わって,キッズレースが始まって終わり,表彰式が終わって,レース前の打ち合わせ。スタート時点が一番混雑度が高いので,最初の2周は任せて,2番手で3周単位で走ることになった。

21時になりスタート。さすがに大集団がライトをつけて,道幅いっぱいに走る光景はサーキットならでは。5分もしないうちに先頭集団が帰ってくる。スタートから2周で帰ってくる話だったので,ピットで交代待ち。意外と早く帰ってきて,センサーのストラップを巻いてもらってスタート。最速の集団はとっくに先を行っているので,自分の前にいるのは,遅いひとたちなので,追いつくための目標にはなっても,風よけにはならない。追い抜きやすいのは登り部分。下りだと速度差が小さいのでコーナーが近いと追い抜けない。アトウッドコーナー抜けてから平坦に見えるゆるい登りを走っていると,ホームストレートのダンロップが見えてくるのでもう少しと思うのだが,意外と長い。ホームストレートに入っても登っているので,踏み続けないとスピードがでない。緩い登りなので個別の力よりもドラフティングの効果が大きいので,ここは集団で走れる方が有利。ホームストレートでメーターに時速34kmと見えて,自分の力のなさに軽く絶望する。先頭集団に追いつかれることなく,2周目と3周目を走って第3走者に替わる。ピットで出番待ちのひとたちがスマホを見ているのでなにかと思ったら,リアルタイムでラップタイムが見えるそうだ。メンバーのタイムが一目瞭然。帰ってきて,まずは水分補給。走っている最中は下ハン握っていてとてもボトルに手を伸ばす余裕がない。18分そこそこ走ればいいだけなので,ボトルなしで十分。汗でジャージはもちろんグラブまでじっとり濡れてしまってる。ヒルクライムほどではないが,強度は高く追い込んで走っているので発汗は多い。

待ち時間を計算しながら,ピットで選手交代の手伝いしながら,次の出走待ち。今回は心拍計測センサーを忘れたので,どの程度休めたかがわからないが,足が攣る気配もない。2回目も結局,先頭集団に追い抜かれることなく,足が合うひともいないまま周回重ねる。斜行するひともいないし,落車もみないので,気を使うことはほとんどない。ナイトランなのでライトの明かりで後続が来ているかどうかがわかるので,これは昼間にはないメリット。結局1回目よりちょっとタイムが落ちて,交替。

4人チームなので,一人3周だと3回か4回走れば4時間のゴールになる。たぶん最後の走行になる3回目。ピットからの合流点で足が合いそうな人の後ろにつけた。登りだと私が速くて,下りと平坦はあちらが速い。さらに前にもう少し速そうな人がいるので,登りで牽いて追いついて3人になる。アトウッドコーナー抜けて,中切れになりかけたので間にはいってつないで,ホームストレートの入り口でお別れ。ピットインして第3走者に交替。この3周目が最速ラップ。

4時間目で誰が最後になるかが話題になって,誰も最後の走者になりたがっていないので,引き受けることにした。同じエントリーフィーで多く走れるのでどうかと思ったが,皆疲れているので「どうぞどうぞ」で譲られた。最後の走行で,かなりの大集団に追いついたが,これが微妙に遅いが集団が大きすぎて追い抜ききれない。登りで先頭近くまでいけるのだが,その後に外側からかぶさってきて,結局集団に引き戻されるを繰り返す。結局,集団のまま4時間経過してゴール。

サーキットという快適な環境で走れたのはいい経験だったが,往復で8時間以上かかってしかも徹夜というのはちょっとつらい。

 

久万高原ヒルクライム試走

久万高原ヒルクライムに参加する職場の同僚に誘われて,美川に試走に行った。先週の豪雨の影響で前日まで三坂峠は不通だったので,車に同乗させてもらった。今朝には開通していたらしい。

炎天下90分のヒルクライムなので2ボトル。いつものブルベ装備と比べて自転車の軽いこと。乗ってる人間はこの2週間何もしていないので重いこと。古岩屋から美川までは下り基調なので楽に走れる。先月走ったコースを一部通過して,美川の登りに。登り入り口にスラローム大会の幟があるのだが,ラリーの時のような交通量は見られない。パワーメーターで200wを目安にスタート地点まで登るが,もう疲れた。

スタート地点からの急傾斜で同僚にみるみる離される。60分切りと80分切りではレベル差がありすぎるので無理せず見送る。パワーメーターの数字だけ見ながら走るが,最初の20分でへたれる。スキー場を過ぎたあたりから右足が攣りそう。ところどころ快調に走れているが,その倍の時間だらだら走ってしまう。森林限界を越えたあたりで,左足もやばい。ゴール前の直線スパートをしているつもりなのだが,時速15kmと絶望的な数字。結局80分どころか90分切るのがやっと。

20分間パワーに対して60分間パワーが低すぎる。FTPテストだと20分間×0.95を60分間の値として利用するが,90%しか出てない。30分を境にパワーが急減している。ロングヒルクライムが苦手なのが数字で明白。久万高原ヒルクライムよりも石鎚山ヒルクライムのほうが向いている。

路面は豪雨の影響は見られなかった。砂や砂利が浮いているコーナーはなかった。何か所が木の枝が落ちているが,それはいつものこと。

あと2週間せめて体重くらいは減らそう。