ブルベも始めました

2016年からブルベも始めました。

The PEAKS Round2 Akagi

前日夕方に前橋駅前のホテルにチェックイン。雨用装備のシャワーキャップとヘルメットのバイザー,心拍計センサーを自宅に忘れたことに気付く。シャワーキャップはホテルから10分ほど歩いて100円ショップで入手。そのまま近くのインド料理屋でビリヤニ食べてカーボローディング。コメはインディカ米でスパイス利いてるが,べちゃっとしていて残念。ホテルへの帰りに夜食に登利平のとりめしを買って寝る。4時間くらい寝られるはずだったが,さすがに19時半から寝るのは無理があって,結局3時間弱程度しか寝られず,23時から準備を始める。スタート地点まで距離27.5km,獲得標高1333mあるので,3時間ぐらいかけてゆっくり行こうと1時過ぎに出発。

パラパラと雨が降り始めたが,気になるほどでもない。ゆっくりとスタートして,ポタリングペース,登りではインナー×ロー固定。真っ暗闇で突然ライトに照らされる鹿の姿。赤城ヒルクライムの残り距離,コーナーナンバー,標高の看板を目標に走るが全然登れている実感がない。今日は調子が悪いのかと不安を感じながら,登りの頂上に着く。気温は13℃を示していてジャージだけだと下りは寒い。大した距離じゃないので,ウィンドブレーカー代わりの雨具は着ないでそのまま青木旅館に到着。まだ集合時間に1時間以上あるので,最初の予定通り2時にホテル出発で良かった。

今回のコースは少し登ってからすぐにダウンヒルなので,単独で下れるように出発は最初のグループで申し込んでおいた。みんな身体が温まってないようでゆっくり登っているので,ここで頑張って先頭で下りに入れるようにダッシュ。2つほどコーナー曲がったところで先頭に追いついて,長い直線で声かけて先頭に。あとは単独マイペースで下る。雨はあまり強くないし,路面もそれほど悪くない。ゼブラゾーンや路面の注意書きのところさえ気をつければ,それほど難しい下りではない。このペースだとST1のオープン時刻より早く着くんじゃないかと思ったが,そこまで速くはなかった。ST1でタグをもらって雨具を脱いで登り始める。心拍計がないので,パワーだけ見ながらそこそこのペースで登る。いつものことだが下りで稼いだマージンを登りで吐き出すので,登りでは追い抜かれるだけ。どうすればあんなケイデンスで登れるのだろうかと憧れのようなものを感じながら追い抜いていく人の背中を見る90分。

予定より少し早くスタート地点に戻れた。アミノ酸を補給し,エイドでオレンジとコーラでカロリー補給。下りに備えて雨具を着て,大沼湖を走っていると後ろから見覚えのある自転車が。前回のPEAKSで最後の登りで一緒になったTOT(東京‐大阪‐東京)フィニッシャーのひとだ。ブログ見てますと挨拶して,少しの登りを一緒に走る。「脚が一緒くらいですね」と言われるが,実は合わせようと結構頑張ってるだけ。下りに入ったので,先に行きますと告げてダウンヒルへ。雨脚が強くなり顔にあたる雨粒が痛い。首元から雨が入ってきてもう雨具を着ている意味があるのかどうかわからなくなった。下りの途中でメーターの表示が消えかけていて,ピーピー音が出始める。どうやら浸水したようだ。これで,速度とパワーが見れなくなった。GPSがあるので現在地標高と現在地だけは分かるのだが,速度がわからなくなったのは精神的にきつい。下り終わって郵便局の角を曲がって500mほどの登り区間に入る。ここから細かい下りを挟みながらの登りなので,精神的にまいってくる。下ったあとの登り返しがどの程度の距離なのか測れないので,下りでスピードを乗せて登り返しをクリアできるかどうかわからない。いけると思って登りをダンシングしてコーナー曲がったらさらに登っていて絶望したことが数度。ブルベくらい時間があればそんなに頑張らないのだが,12時間しか時間がないとどこで稼げるか考えて力の使い方を考えておく必要がある。さらに追い抜かれるだけの存在は精神的に追いつめられる。エイドが見えたので,おにぎりとオレンジにコーラでカロリー補給。「あともうちょっと登れば」と言われたが,残り200mほどの登りが長い。下りを少しづつ挟んでいるのがつらい。やっと下りに入る。自動車が少なく,路面もよく,横風もないので快調に下って,ST2の登りへ。ST2の森林公園への登り道は1車線しかない箇所がいくつかあって,往復するコースなので,なるべく早く登っておいてすれ違いになることを避けたい。途中の平坦箇所を挟んで前半のほうは多少ゆるい登りなのでなんとかなったが,後半は壁のように見えてきた。霧で見通しが悪い。下ってすれ違った台数を数えながら,蛇行せずにまっすぐ登ることだけ考えてようやくST2に着いた。ざっくりとたてた予定よりは少しだけ早くつけた。

ST2でアミノ酸レッドブルで注入して,オレンジとポテチをつまんで,ボトルに水を補給する。暑くないので水の消費が少なくて助かる。タイミングが一緒になった集団で下る。登ってくる後続とのすれ違いに気をつけたが,お互いうまく通り抜けることができた。さっき快調に下った箇所が今度は登りになる。獲得標高は同じだが,登り下りのパターンが違うので,帰りのほうが単調で助かる。ここでも抜かれるだけ抜かれて,下りで抜き返す。エイドが見えたが,今回はスルーした。下りきって郵便局の角を曲がると1000m程度の登り。事前に立てた予定通りで着ているので,そんなに悪いペースではないはずなのだが,時速とパワーが見えないのは不安を駆り立てる。登りで常に追い抜かれる立場はつらい。登っていてコーナーナンバーが見えたころから身体に力が入らなくなる。あくびもでるようになって,結構やばい。ハンガーノックかと思ってポケットをさぐるが,すでにようかんやジェルは使いきっていて,アミノ酸スポドリしかない(実際はジェルがあと1つあった)。止まると再スタートする気力が残っているかどうかわからないので,ペダルを回し続けるだけ。コーナーの数は35までは覚えていたので,35を目標に走ったがさらに先まで登りが続いていた。GPSで現在地と標高を確認する。進んでも進んでもGPSの画面はほとんど変わらない。予定より早くつけそうかなと思ったが,今回は予定より10分ほど遅れてスタート地点に戻ってこれた。まずはオレンジとみそまんじゅう,カレーとパン,オレンジ×2,カレーとおにぎり,コーラ,みそまんじゅう,オレンジ×3,カレーとパン,最後に胃薬。やっと一息つけた。消化は下りの間にすればいいと走ろうとするが,クリートがはまらない。泥でもつまったかと水で洗い流すとなんとかペダルにはまって再スタート。

2度目の下りは,頭を自動車に抑えられてしまうが,気にしてもしょうがないので,車間距離をとってゆっくり下る。ST1だったポイントを左折したころにGPSからバッテリー警告が表示される。さっきの登りで現在地を表示させすぎたせいか。すぐ先のセブン-イレブンで電池を買おうとするが,左足がペダルから外れない。結構な力をかけて無理矢理はずして,電池を買ってGPSの電池交換。ゆるやかにアップダウンがつづくき交通量が多くて神経つかうが,わりといいペースで走れて,当初の計画通りの14時30分より5分ほど早くST3に到着。ここから3時間以上使えるので時速6kmでいける。やっと完走の見込みがたった。赤城温泉ホテルまで5.9kmの看板が見えたので,そこまでを1時間のつもりで走ると40分ほどで通過できた。文字通り九十九折の登りのコーナーナンバーを数えながら,コーナーは傾斜のゆるい一番外側を通る。ST3から1時間で最後のエイドに到着。完走は確実ということでみんなゆるい雰囲気だ。コーラ2本飲んで,あと標高400m。コーナー70番はキツイと聞かされたが,道幅いっぱい使って蛇行。もうダンシングしてクリアする気力もない。山頂が見え始めたころにフロントからシューシューと音がするので,パンク修理かと憂鬱になったが,単に枯れ葉がタイヤとフォークの間に挟まっていただけだった。登り終わって下りに入るが,最後にもう一度登りがあるのを忘れていた。残り標高100mが遠い。11時間切れそうかなどうかわからないまま,八丁峠を越えて県道70号線に合流。最後はそこそこ気力が湧いてきてアウターで回せてゴール。完走認定のキーホルダーをもらって,まずは豚汁とおにぎり食べて一息つく。フィニッシャーボードには書くスペースがあまり残っていなかった。