ブルベも始めました

2016年からブルベも始めました。

Clover Hokkaido 1200 (3)

Day 3

起きると夜食が始まる20時前。あまり寝られていないが,二度寝で失敗するのは四国600kmだけにしたいので,着替えて食堂に降りる。今日は豚汁と麻婆豆腐に鶏肉のソテーにサラダバイキング。寒そうなのでここでカロリー取るべく,ちょっとご飯多めにして,ゆっくり噛んで食べる。食べ終わって歯磨き終えてから出発する。出走の時刻を書くと,スタッフの方にGPSトラッカーが余ってるから持っていけと言われる。三国峠は携帯の電波が通じない区間らしい。今日は悪天候でDay2の狩勝峠は通行規制がかかったと聞いた。iPhoneだと一端電波が途切れるとトラッキングが終了するため,PCで確認して再接続していた。そういう手間が省けるならありがたい。ずしりと重く頑丈そうな塊なので,最初はサドルバッグの上に取り付けようと思ったが,結局ジャージのファスナーが閉まるポケットに入れた。

相変わらずの雨に加えて,今日は向かい風。最高標高に向かうこともあるので,スタート直後のコンビニで薄手のビニール手袋を買う。寒いだろうから汗で濡れるよりも雨を防ぐ効果の方があるだろう。平坦なのに向かい風で進まない。音更町を抜けて,時折後続車が追い抜いていく人気のなくなった道をハンドルにしがみつきながら進んでいく。風の強さにやばさを感じてたまたま見つけた屋根付きバス停に逃げこもうかと考えたが,それだったらホテルで休んでおいたほうがよかったわけで,進み続ける。士幌町の道の駅を通過する。もう営業終了しているし,寄ってもしょうがないよなと諦めの気分。セイコーマートのホットシェフの看板に誘われるが,晩飯は2時間前に食ってると自分を言い聞かせる。上士幌町の分岐点を左に入って,ミーティングでも言われていた最後の補給地点のセブンイレブンに寄る。トイレを済ませて,あんぱんと一本満足バー2本にホットコーヒー。風が強くてちょっと出たくない気分でtwitterを見てしまう。

決意を固めて,残り50km以上先にある三国峠を目指す。1時間ほど走ると,糠平温泉街にたどり着いて,ホテルの灯りが嬉しい。ホットココアを売ってる自販機があったので,ちょっと休憩。ゴミ箱がないのでフードポーチに突っ込んで再出発。温泉街を過ぎると,真っ暗闇。追い越していく自動車もほとんどなくなる。眠気覚ましも兼ねて独り言を絶叫しながら走る。バス停も東屋もなにもない。路面はきれいで2車線あるので,フレッシュな状態で天気が良い昼間なら楽しくヒルクライムということになるだろうが,雨の夜の爆風の中,600km以上走ってきた者にとってはただただ辛い。三国峠までの距離がなかなか縮まらない。登りでエネルギー使っているはずなのに,だんだんと寒さを感じるようになってきた。胴体部分はカイロやらアンダーウェアで大丈夫なのだが,腕が寒い。やはり疲れていると熱を生み出せなくなっているのか。北海道ではめずらしく90度や180度ターンで登っていく。おかげで先が見通せない。曲がり切ったそこが峠かと思ったら,さらに先だったりすること2-3度。やっとのことで三国峠橋の看板を見つける。フォトチェックは三国峠の看板と書かれているが,そもそも現物の写真がないので,なにを撮っていいのかわからない。とりあえず用心のために三国峠橋の看板を撮影。さらに先に三国峠駐車場の看板もあったので,これも撮影。最後にやっと三国峠の看板を見つける。

三国峠のちょっと先のトンネルからは下りになるはずだが,スピードが乗らない。しかも寒い。いままでは下りはボーナスステージだったが,この日の下りは罰ゲーム。とにかく寒い。下っていると,「大雪山」とか「層雲峡」とか有名な地名が出てくるのだが,自分がいまどこを走っているのかいまいちわかっていない。旭川の南東くらいの位置だろうなくらいしかわかっていない。下った後アップダウンをダラダラと走っていると,後ろから追い越される。どうやら,昨日私が寝る前に出発していった人のようだ。寒いから駐車場で雨避けしていたそうだ。一緒に走るひとがいると気が紛れる。ふたりとも口をついてでるのは「寒い!」。標識にある温度計は5度。石北峠からの長い下りが本当につらい。とはいっても手足がかじかむほどではないので,まだ余裕はある。でもやはり寒いのは嫌だ。やっと平地に降りてきた。あとはほぼ直線の道路を20kmほど走れば,PC7。ローテーションしながら走る。なんか予想外にスピードが出るなと思ったら,あとで確認すると下り基調だった。走っている時はそんなことに気づかず,「オレって結構走れる!」と浮かれてた。etrex30の画面が壊れたんじゃないかと思うくらい,ひたすら直線が続く中,やっと留辺蘂町のPC7にたどり着く。

店内に入ると,弁当や麺類の棚がほぼ空。まだ朝の配送前だった orz。仕方がないので,ブリトーとホットココアで朝食。食べ終わる前に配送トラック来ないかなとちょっと期待したが,結局来なかった。南に方向転換して,置戸町に入った頃に眠くてついていけなくなる。どんどんと遠ざかる背中を見送ってだらだら走っていると,北海道にしてはめずらしく屋根付きのベンチがあった。これ幸いとちょっと横になる。30分ほどたって目が覚めて,チェーンに注油して再出発。あと30kmほど走れば足寄町との境界にたどり着いて,そこからは下りになる。2時間くらい頑張ればいい。とはいうものの,この2時間が長い。雨が上がってくれたのは良いが,登りが平地になるわけじゃない。林の中を縫うように通っている登りをだらだらとペダルを回し続ける。やっと足寄町の境界に到着。

ここからの70kmほどは快調に進んだ。置戸町でのだらだら走りのタイムロスを取り返すには十分な下りで追い風。ここで時間を稼いでその分休憩に充てると目標をもって走れた。さすがに,音更町の街なかに入ると信号もあってゆるんだが,十分時間は稼げて,予定通りにゴールに着いた。

受付を済ませて,ルーティン通りの充電,シャワー,洗濯,その間に昼食,戻ってきて乾燥機回して,終了後に洗濯物取り込んで,昼寝。